人生ガムテの質問に答えながら振り返る②

「人生の大事な部分はガムテで止まっている」

質問に答えながら公演を振り返る続きです。

 

☆トムさーん、質問です。
もしご自身で出演するなら、現代編、大正編の
どの役を演じたいですか?
それと、気に入っているキャラクターを教えてくださいm(__)m
#人生ガムテ質問

 

わりと毎回ですが、今回は特に演じたい役とかはなかったですねえ。たぶんみんな大変そうだから。演じたいとは思いませんが、好きな役は現代編の撮影助手、菅野君演じた高森守男(役名劇中で呼ばれず)ですかね。彼が宇田川演じる主人公千尋に物申す台詞は気に入ってる。

 

 

☆1時間30分という尺に収めるに当たって、泣く泣く削ったエピソード(この人物のこういうシーン)とかってありますか?#人生ガムテ質問

 

実は今回それがまったくと言っていいほどありませんでした。むしろ1時間で終わったらどうしようと書いてる途中心配しました(笑)新作の時はいつも劇団員とかに「1時間45分で終わらせるぞ!」と言いながら2時間5分になり、5分切る、みたいなことをやってるので、今回も1時間半と言いつつ1時間45分になるんじゃないかと言われましたし、自分でもそう思ってた節もある。でも1時間半と2時間じゃ物語の作り方が全然違うんですよね。今回はあえて濃密な90分を最初から狙ってたので、まんまと尺通りとなりました。起承転結5分ずつ少ないみたいなイメージかなあ。だから今回脇道にまったくそれない(それせられない)物語となりました。

 

☆劇中に宇田川さんが使われている、古そうな機材は実際に使われていたものなのですか?

 

現代編で使用した撮影機材はほとんどが今映画「Dプロジェクト」を一緒にやっているプロジェクトヤマケンからお借りしました。宇田川さんのデカいカメラ(めちゃ重い)は、かなり古い型で現在は小道具として使っているものです。DプロジェクトのUDA編でオザワ総理に詰め寄る記者さんが担いでましたね。ちなみにその記者をやったのが、エキストラ募集で来ていた菅野君という偶然(笑)

ドリーと呼ばれていた移動機材は本当に歴史が長く、鉄工所で働いていた方が、腕を磨く為に自作したものをヤマケン組がもらい受けたらしい。自主製作映画チームとしてドリーを手に入れるのはひとつの夢だったみたいです。その名も「大五郎」というらしい。押し車だからかな。

 

【椎名亜音】
・今回のキャラクターの名前の由来とかってあるんですか?
紫明子とか藻栗とか、変わった名前の人の由来とかあったら知りたい。

 

名前はだいたい音の響きや雰囲気で決めます。藻栗ってインチキ臭そうだなとか。大正編は、上田理絵さんが演じた津積紫明子(つづみしあこ)を始め、大正時代によくある名前、みたいなのを調べました。その中で紫明子ってカッコいいなあと。モリマリコさん演じた繁代とかもそう。男性で調べたら「正一」「正」みたいな元号からきた名前が多かったらしく、なるほどと思い最初はつけたのですが、登場人物みな明治生まれだったと気づき直しました(笑)

両バージョンキャストの命名は少し遊び心を。樋口演じた藻栗は、大正編は勘三郎、現代編は勘八郎、5代先なのかな。宇田川さんの役は、現代編は千尋、大正編は千鶴、どちらも「ちづる」と読みます。物語上、同じ役者が演じた役で確実に血縁なのは、椎名演じた現代編の茜と大正時代編の芙美子ですね。あとは楽しく想像してくださいと思い遊びました^_^

[渡辺咲季]
現代編と大正編でのリンクさせるポイント(遺言やバミリ、共通のセリフ等)で、書いていくうちに決まったものもあると思いますが、その中でも最初から決まっていたコレというものは何かありますか?

《阿部博明》

現代編、大正編を並行して脚本を書く際に『物語の中で最も難航したパート』はどこか有りましたか?

 

脚本は2作品同時に書き進めました。きれいに並行してまんなか過ぎまで書き進め、筆が一回止まる位置(久保田さんとの対談参照)を抜けたら先に現代編を一気に書き上げました。

最初から決まっていたのはラストシーンですかね。夕景の中撮影(現代編はドラマ撮影、大正編は記念撮影)するというのは最初に両編でやろうと思いました。

脚本はとっかかりがすごく難しかったですね〜。どちらかしかご覧にならない方が消化不良にならないよう両編が独立してないといけない、かつ、両編観た方が楽しむ感じて!ラストのバミリはかなり早い段階かは思いついてたと思います。

 

モリマリコ

・今回の公演で評判が良かった(自画自賛も含め)ケは何ですか?

ドライカレーですかね^_^自己評価もナンバーワンでした。レシピは簡単です。

 

ドライカレー(20人前)

玉ねぎ10コ

挽き肉1キロ

トマト缶1缶(ホールのほうが美味しいけどカットでも可)

 

①玉ねぎをみじん切りにする

②ひき肉と玉ねぎを炒める

③トマト缶と一緒に煮る。水分が足りなければなんでもよいので、今回は残ってた赤ワインを入れたかな。お酒でもビールでも水でも足して、ルーを溶かす。

 

超簡単でしょ?ポイントは玉ねぎを大量に入れることと、水分を入れすぎないこと。好みですが、玉ねぎでかなり甘くなるのでルーやスパイスは辛めにするとよいかと思います^_^

 

少しずつ書き足してたら、ずいぶん日があいてしまいました。3週間、楽しい公演でした。ご来場ありがとうございました!!

 

 

 

 

 

人生ガムテの質問に答えながら振り返る①

「人生の大事な部分はガムテで止まっている」3週間のロングラン公演、無事閉幕しました。たくさんの、本当にたくさんのご来場ありがとうございました!感謝!

金曜日に演出家トークショーがあり、ツイッターで質問を募集しました。トークショーで紹介できたものもできなかったものも、ここでお答えしながら、簡単に作品を振り返りますね。あとキャストさんから集めた質問も一部ご紹介。

 

☆何故あえて物理的に制約のある 現在→過去 という構成なのでしょうか #人生ガムテ質問

その通りです。大正編→現代編のほうがいろいろ楽だったのですが、僕がワクワクする順番(結果お客様がワクワクする順番)、がこっちかなと。どこかでバックトゥーザフューチャー3のイメージがあったかも。まさか西部劇の時代に?っていう面白さ。まさか大正時代に?ていう。美術さんも「逆なら楽なのに(苦笑)」と言いながら同意見でした。現代編千秋楽翌日に、キャストスタッフで床の汚れを必死で落とし、壁紙をすべて貼り替え、塗り直しをしました。当初床の汚れは大正時代編では絨毯を引いて隠すというプランで絨毯も用意したのですが、両編ラストシーンを繋ぐあのバミリのことをすっかり忘れているというイージーミスが発覚!(笑)。現代編キャストが本当に高濃度エタノールで落としてくれたみたいです。

 

☆今回の作品では出演者をオーディションで選出したみたいですが、どのくらいの人数が集まったのですか?
また、どんなオーディションの内容だったのかも知りたいです。
#人生ガムテ質問

☆オーディションでキャストを選ばれたそうですが、その際のポイントを教えてください。その時には既に役のイメージとかあったのでしょうか?#人生ガムテ質問

☆今回、6Cの舞台に初めて出演した演者さん達の松本さんの正直な評価わどんなもんでしょうか?よく見る演者さんわ安定・安心して見てましたが、また出て欲しいなって思う人もいたのでオーディションも良いいと思いました。

#人生ガムテ質問

 

オーディション関連の質問や感想をたくさん頂きました。新たな出会いを求めて久々に開催したのですが、ホントやってよかったなあって思います。

オーディションには全部で40名くらいの方が参加してくださいました。その中から12名が今回出演となりました。

内容は、劇団員も読んだことのない新作舞台台本(まだ上演してない書き下ろしがちょうどあったのです)を使って、劇団員も参加してのワークショップ形式で行いました。その台本もワンシチュエーションコメディだったので、個々のスキルだけでなく、舞台上でどのような視野で、演技できるかに重きを置いたと思います。サッカーで言うとパスやフォーメーション変更、野球で言えば送りバントや守備のバックアップに入れるかどうか、みたいな。8時間という長丁場でその台本冒頭20分を発表するまでやりました。有意義な内容だったと思います。

 

今回両編通じて約半数が初めて演出するキャストさんとなった訳です。不安がなかった訳ではないです。劇団本公演の質が落ちるんじゃないかとか、オーディション者で知名度ある方もいましたが、初舞台の子、地方の子なんかもいたので、動員大丈夫かなとかは正直に思いましたね。それは杞憂に終わりました。それ以上の力を皆が公演の成功に注いでくれたんじゃないかな。

 

☆脚本のアイディアがでなくて、悩んでいたまっちゃん。同じ建物で、違うストーリーを作ったらいいんじゃないと提案したのはバーミアンでしたね。宇田川です。そこで、クエスチョン。
なぜ、大正時代をチョイスしたのか。

なぜ、地震を共通のものとしたのか。

聞きたいです。

現代編からやるから面白い。この、感覚も一緒でしたね。宇田川です。

 

自己主張の強い(笑)宇田川さんからの質問です。

地震は現代編のキーになるところで起きたらいいなと思いました。築100年の洋館がある意味の主人公なので、そこからイメージしたのかなあ。天災系は脚本でほとんど使ったことがないので、不安はありましたね。書いてみてやっぱりお客様もいろいろ想起するだろうなと思ったし。見終わって少しファンタジーな印象を持った感想もよく聞きました。肖像画の扱いでしょうね。震度1だったのか、本当におじい様の意志だったのか、みたいなね。そのあたりの雰囲気が私的には少し(私が)今までやったことない新しい感じだったかなとは思います。

大正時代は一度やってみたかったんですよね。撮影現場をシチュエーションコメディにするというのも。それがひとつの建物の今と昔というアイデアと繋がって、今回の作品となりました。

 

長くなったので続く。

 

 

ケータリング長、略してケ長

最近「ケ長」ってなんですか?とよく聞かれるので書いておきますね。

ケータリング長、略してケ長(笑)です。

「人生の大事な部分はガムテで止まっている」も折り返しましたが、ほぼ毎日、ケータリング略してケ、平たく言うとまかないを作っています。

よく「忙しい中すごい」とか「大変そう」とか「愛情がすごい」とか言われますが、半分はそうでもなくて半分は合ってます。

演出家は、まあ開幕したら仕事かなりなくなりますから、そんなに忙しい中、ではないのです。ただ20人前を作るのはそれなりに時間がかかるので結果まあまあ忙しくなります(朝など)。

大変そうと言われますが、わしスーパー手際がよい(笑)のでそこまで大変ではないです。一番手間かかるのが玉ねぎの皮をむく作業。10個超えると凄まじくめんどくさくなる。

でも今回はケ助手をキャストの皆さんが買って出てくれたので、そういう大量仕込み系は楽になりました。玉川来夢さんは玉ねぎを10個みじん切りにしたよ。

 

「愛情がすごい」も半分あたってるかなあ。ケを始めたきっかけは、劇場で若いキャストさんが本番の合間にカップラーメンをすすってるのを見て、一番力をつけないといけない時に、お金とか時間の都合で役者さんが栄養価の低い食生活になるのは、なんとかしてあげたいとは思ったから。あとコスパがよいので、劇団主宰としては経費削減も大きな理由なのさ。てへ。

 

長渕剛さんが、コンサートの時に自分でご飯を作りそれをスタッフと一緒に食べる、という映像を見たことあるけど、けっこう大事な気がするんですよね。同じ釜の飯。

キャストもスタッフさんも喜ぶのが、

 

暖かい汁。

 

です。やっぱあったかい汁は偉大。味噌汁も偉大だよ。

宇田川さんのツイートから写真を拝借。ケ長ベストバウトは4枚目のドライカレーかな。

 

 

公演は明日から折り返しの大正時代編。こんなに長くケしたことがないので、メニューに頭を悩ませるぜ。

明日からの大正時代編もお楽しみに!あ、作品の中身って意味です(笑)キャストの皆様はケもお楽しみに。