久保田唱×松本陽一(11)

※2016年12月3日、都内某所にて

久保田唱×松本陽一(11)

これからのボクラ団義

松本
ボク団の皆さんも、それぞれ忙しくなっていると思うんですけど、
久保田
はい、ありがたいことに。
松本
何か目標みたいなのは有るんですか?
久保田
そこなんですよねぇ…。前だったら、◯◯劇場とか地方公演とか言ったと思うんですけど、最近はそっちよりは…もちろん取れそうだったら、ちょっとこういう劇場でやってみようかって動くんですけど、
松本
CBGKも良い劇場ですしね。
久保田
それも含めつつ、そうじゃなくても、自分たちの公演、お芝居を精一杯届ける。見たいと思ってくれる人を増やしていきたい、というのが今の目標かもしれないですね。

松本
ある程度伸びているわけじゃないですか、動員にしても劇場にしても。ボクラ団義ブランドを作るというか、作ってきたというか。
久保田
出ているメンツとかじゃなくても、公演を見たら、この匂いはボクラ団義だなって思ってもらえる作品を作って、そのテイストを求めているお客さんが少しでも増えるように努力して行きながら、その求めて下さる人逹の所でやっていきたいですね。
松本
劇団の他でも、脚本・演出をやられていると思うんですけど、もちろんどの作品もどんな場所でも全力で最高にしようという思いはあると思うんですが、その上で劇団公演との違いってありますか?
久保田
やっぱり劇団以外の作品は、プロデューサーさんがいて、プロデューサーさんのやりたいことを聞いて、そこに一緒に向かっていくものですよね。自分のやりたいことを自分のやりたいように、その原動力に向けて、本当にやりたい人達と形にするのが劇団公演のポイントかなと思っているので、他ではそうなれない所があるとしたら劇団公演ではこだわっていきたいかな。逆にそういう醍醐味が劇団公演からなくなっちゃったら、もう(劇団としてやっても)しょうがないかな…って感じなので、そうならないようにしたいですね。
松本
ちょうどシメポイントにいいですね、今のお話。すごく共感できます、劇団公演に関して。ワクワクと純化、ピュアさっていうのかな。なんで劇団やってるの?とか、なんで続いてるのか?って言われたら、やめてないからだし、これをプロとしてやっていきたいからとか、活動の場を増やしたいとか、いろんな理由はあるんだけど、最近は劇団員もキャリアが上がってきて年齢も上がって、がむしゃらに突っ走っていた昔よりは、劇団でやる意味は考えるようになったかな。あ、余談として聞きたいんですけど、ちょっと前にみんなで神社に行った写真がツイッターに上がっていたじゃないですか。ああいったレクリエーション的なこともやるんですか?

久保田
あれは、あの時期、劇団員が入院したり、他にも良くないことがあったりして、ちょっと厄払いでもしようかっていう感覚だったんです。でも、つい最近、退団した糸永徹を送る会みたいな感じで、元メンバーも呼んだりしてバーベキューをしましたよ。あのバーベキューは、夏辺りにそういうことを出来る余裕があるんじゃないか?みたいな噂が出て、添田翔太が今年は何かやろうよ!って言い出して。
松本
添田さんは前説でも活躍している方ですね。
久保田
今年は劇団で久しぶりにやるか!ってなった時に、糸永を送る会でもいいんじゃない?って案が出たので劇団行事にしたんです。全員で出かける機会が減ってきていたので、今後また作れればいいですけどね。
松本
うちは、数年前からようやく、年に一度温泉旅行に行くことにしてまして、最近はそのスケジュールが取れなくてモメるっていう(笑)。
久保田
みんなが行けるスケジュールって、結構難しいですからね。
松本
だから早々に決めたんですよ。でもそこに誰かの出演依頼が来てしまって。極端なことを言うと、温泉旅行が決まっているんだから断われよ、って話なんですけど、そうは言えないんで(笑)。じゃあ代替日をこの日にします、っていうと、別の人が無理って言い出すので、劇団LINEが温泉で紛糾する(笑)。
久保田
アハハハ(笑)。
松本
本当に日程が合わなくて…。稽古終わっても一緒に飲んだりしない人たちなので、年に1回くらいは一緒に飲んだりしたいなって。
久保田
ボクラ団義は、ミーティング系は企画化して大事にやっていこうって感じなので、顔合わせの日とか稽古初日はみんな緊張しておけよ、とか。そういうところはちょっと強制的な雰囲気もあったり。
松本
なるほど、面白いな(笑)。
久保田
他にも、打ち上げまでが仕事だぞっていう。だから、無理矢理だけど飲む機会はあったりするんです。今でもネットテレビを月1回やってますけど、その終わりには必ず打ち上げがあるので、それは別に僕らだけの為じゃなくて、ゲストの方とか、一緒にやって下さってる方もいらっしゃるので、一度ちゃんと締めくくっておこうよって。そういう機会が多いからか、前よりは少なくなりましたけど、稽古終わりも飲み好きな人が集まったり。
松本
タバコは激減しましたけど、お酒も減りましたよねー。昔なんて先輩が毎晩飲みに連れ出して、稽古終わりに飲むのは当たり前だったのに。
久保田
その頃毎晩飲んでた人たちは、僕なんかよりも年齢がもっと上の人たちだったんで。年齢がどうこうじゃなく、近年がそういう傾向なのかな、と思ったりします。
松本
じゃあ、この後飲みに行きます?(笑)
久保田
アハハハ(笑)。

(おしまい)