今年一年振り返り④「未来切符〜滋賀公演〜」

今年一年を振り返っています。

「未来切符」続き。

今年から「47都道府県制覇の道」という途方もない企画を始めまして(あくまでゆるーくね)その第一弾として滋賀公演を行いました。琵琶湖のそばにある「滋賀里劇場」というオープンしたての劇場で、なんと宿泊施設もあり、敷地でバーベキューもできるという都内では絶対無理なハイスペックを持ち合わせた劇場でした。ていうか都内にこういう劇場できないかな。他県の団体や若い劇団が泊まり込みでお芝居が作れて、終演後にバーベキューなんでけっこうな引きになる気がする。実際めちゃくちゃ盛り上がりましたね。あとキャストも楽しそうだった。終演直後にすぐ打ち上げできる、しかも青空の下で。そりゃ気持ちいいですよ。まあでも3日が限度かな。毎日バーベキューはそれはそれで。健康とかね。

バーベキューは制作チーム(とわし)の仕込みが大変でした。焼きそばですがね、制作の翼君がどこで仕入れた技術か知りませんが(ボブジャ制作の菅原さんのスキルだったかな?)野菜はバラバラに炒め、麺はレンジでやわらかくしてとか、別々に炒めて最後に混ぜるとか、超効率を極めて分業制で大量の焼きそばを作りました。給食センターみたいでした。私もカコ編2話になったあたりからひたすら鍋を振っていました。肉などの材料も車で20分くらい走ったところにあるコストコみたいな量販店で大量買い出ししてました。

劇場隣の建物に宿泊施設と稽古場が。愛犬ちくわも連れていけるという至れり尽くせりな環境。毎朝私、朝食作りましたよ。夕食は普段劇場でやっているケ(ケータリング)の比じゃない量が消費されて行きました。作っても作っても終わらねえ。足りねえ。の日々。キャストも(スタッフも)なかなかできない経験が出来て楽しかったと思います。こういうのは地方公演ならではなんだろうなあ。

相当な田舎で、コンビニまで車で行かないといけないくらいの場所でしたが、沢山の方にご来場頂いて、連日満員御礼が出るほどでした。旅気分で遠征してくれた方や大阪から東京へ舞台を観にきてくださる
方々などなど。あとなぜが石部さんが来てた笑。

この「47都道府県制覇の道」は本当にゆるい企画で、死ぬまで?(劇団が消滅するまで?)に達成するにはかなり途方も無いですが、少しずつ進めていきたいので期待せずお待ちください。ルールもゆるくて、劇団か劇団員(一人でも)がその土地の公演に参加したら制覇です。つまり椎名君が名古屋公演に出演したら愛知県は制覇です笑。とはいえ新しい土地を求めて少しずつ動いていきますが、これまでの街、大阪や滋賀などにもまた行きたいですしね。体と資金が沢山欲しいところです笑。

次回は、目次に書くの忘れてた。5月「あすぴー一人芝居〜DOLL〜」と字幕フォーラム&ショーケース「アマゾンさん」「ふたりカオス〜惑星エリス〜」です。毎年書いてるけど、年内に終わらせたい。

今年一年振り返り③「未来切符〜カコ編〜」

今年一年を振り返っています。

「未来切符」続き。

今作は6つの短編を「ミライ編」と「カコ編」の2つに分けて上演しました。劇団員を主人公にした6つの短編ということで、一演目に収めると各話20分弱となってしまう。短編で20分と30分じゃ随分印象が変わるのです。ある程度がっつりやりたいなと思ったので3つずつ×2演目という形にしました。尺の制約がなくなったのでミライ編もカコ編も第3話は40分くらいになりましたてへ。
カコ編は時間がどんどん過去に遡っていくという形。バブル期→高度成長期→太平洋戦争です。今年大河ドラマのいだてんでこの辺りを描いてましたが(大河的にはこの辺りの時代はコケることが多いみたいですが)調べてても楽しかったですね。大変でしたけど。こういう近過去の時代って言葉使いが分からないんですよね。歴史文献には事象や出来事、人物などは書いてあっても、あんまり当時の言葉使いが分かるような資料がない。でも当然2019年の今と同じ喋り方はしていないはずで。こういう時はその時代に作られた現代劇の映画を見ると参考になります。昔書いたギブミーテンエンという終戦直後を舞台にした作品は昭和25〜35年くらいの現代劇の映画をたくさん借りて観ました。
と色々言葉使いについて書きましたが、カコ編第1話「ジュリアナ犬」はバブルの流行をこれでもかとデフォルメした流行語のオンパレード。デューダするっていう転職の意味の流行語懐かしいって書いたんだけど、今でもデューダあるんすね。あとアッシー君、まさに大どんでん返し、などなど。第2話「枕の意味」では江戸落語口調。どちらもデフォルメされた台詞並びでしたね。短編で時代感素早く出すのにあえて誇張したかも知れません。それでは各話の話を。

第1話「ジュリアナ犬」
宇田川美樹主演。バブル絶頂期のジュリアナ東京を舞台にした作品。この物語が一番書き出すのに苦労したかも。宇田川さんが劇団ミーティングで作品のブレストをしていた時に「犬がやりたい」と言い出し、面白いねえとなり、バブル期を描くのはカコ編のスタートとしてはいいなと思い、「ジュリアナ犬」というバカっぽいタイトルが思い浮かびました。そこからはたと困った。劇団公演で久々(らしい)に宇田川さんでゴリゴリのコメディをやりたいなとは思っていたのですが、

犬ってなんだよ。

という至極当然の問題にぶち当たります。着ぐるみ着て出る?コメディとは言え、そういうナンセンス的なテイストは作品群全体からしても少しスベるなあという予感があり(今思えばそれくらい振り切った作品が一つくらいあっても良かったかも)、とりあえず犬を男にして、牧野君に演じてもらうことにしました。
服装もどこにでもいるようなにいやんがいい。と普通のジーンズにセーターといった出で立ちに。
そこから脚本的に大いに悩みます。それはこの犬がどう見えるかというところ。この作品のルールみたいなことです。パターンは二つ。

宇田川さん演じる主人公ヒトミにだけ犬に見える(他の人には人間に見える)。
「え、こいつ犬じゃん」
「何言ってんの、イケメンじゃん」
「イケメン!?」

もう一つは、ヒトミにだけ人間に見える(他の人には犬に見える)。

「え、こいつ人だよね」
「犬だよ」
「犬ぅぅ!?」

これでけっこう中身が変わってきます。いわゆるすれ違いコメディですから、どっちの方がすれ違うのかなと悩み、後者にしました。前者だとどうなってたのかな?それはそれで面白かったかも。

これでマッチアップは終わったのですが、そこからストーリー展開にも悩みが。ジュリアナ東京で犬が出て、面白い感じにはなったんですが、はてこの短編は何がしたいのか、みたいなことです。ひたすらおバカに笑ってもらうのはいいんですが、物語になんか着地点がないと切符も出せない。そのあたりからミライ編を書き進めて色々見えてきて、清水さん演じる女子高生カコをミライ編の母親にしようというナナメ軸アイデアが出てくるのでした。1991年→2021年だから年齢も合いそうだ、ミライ編とカコ編の橋渡しにもなる、と進んでいきます。そして壮絶不幸のカコちゃんをバブルの二人が助けるという、ある意味人情ものの物語になりました。壮絶な不幸(高校生で妊娠、彼氏と別れ話、親が夜逃げ、借金取りがカチコミに来る、住む家もなくなる)ってたたみ込むようにぶち込んだら違和感ないんだなという謎の学びをした作品です笑

第2話「枕の意味」
土屋兼久主演。前述しましたが劇団員を主人公に物語を書くとなって「なんかやりたい役ある?」と聞いた時、土屋が言ったのが「落語家」。確か言葉や喋りをもっと掘り下げた役がやってみたいといった意図だったと記憶してる。僕も落語には興味があって、短編ならではの、物語全体が一つの落語みたいになったら面白いなと思って書きました。演出的に落語以外のシーンも全て高座でやる(つまりは土屋はずっと落語ポジション)というアイデアは稽古が始まってから決めました。やっぱリスキーでもあったんでね。あと足が痺れるんじゃないかなあとか笑。土屋はうまいこと上体を上げたりして凌いでたみたいですけどね。結果本当に短編ならではのお気に入りの話となりました。長編は無理です笑。

確かトワイライトゾーンだったかな、アメリカの古いテレビドラマ(映画だったかな)で世にも奇妙な物語みたいなオムニバスものがあって、第二話を若き日のスピルバーグが演出してたんですよ。それがホラー系、サスペンス系の作品群の中に、ハートウォーミングなクリスマスの奇跡的な話をぶち込んできて、とても印象に残ってたのです。そういう異質な回にしたいなと思っていたところはあります。6編のうち一つだけちょっと変わってるよねみたいな。首を括ろうとしていた若夫婦や、境内で出会ったルンペンなど、どこかファンタジーを感じさせるというか。この物語全部土屋演じる落語家、縁次の夢だったんじゃないかな、みたいなね。全編落語テイストでお送りしたので、その雰囲気は出せたんじゃないかな。しかし椎名な漫談は絶品だった。

第3話「ポンコツ玉砕隊」
樋口靖洋主演。これも異質といえば異質。だからこの未来切符全体を通して、色々チャレンジした演目であったのかも知れないですね。そういう感想もいただきましたし。終戦直前の頃のパプアニューギニアを舞台に、ひたすら逃げ続けた男を描いた物語です。開始しばらく樋口しか出ない短い(本当に短い!10秒くらい)シーンを暗転を挟みながらフラッシュ風に見せていく演出。こっちの方がリスキーだよ。で、実際リスキーでしたわ。稽古場でひたすら段取りを繰り返しましたが劇場で場当たり(照明や音響を合わせる)をやった時に大問題が発生。それは、暗転の残像が計算よりも全然残ってた(または残らなかった)というもの。残像とは、照明を落としても一瞬で見えなくなるのではなく残像がふわっと残るんですね。それを稽古場で計算してたのですが(具体的には照明落ちても樋口は芝居を少し残す)、思ったより残る。そして残らないシーンも発生(照明の種類によって残像感が変わる)。例えばここは4秒で次のシーン、3秒で次、だからその間にキャストはここまで移動しておく、などの段取りが崩壊。全部劇場で段取りを組み直すという作業が!今回この場当たりがカコ編初日の朝にあったので、マジで久々に幕が開かないかもという冷や汗をかきました。間に合いました。

戦争もの。短編だから重くなりすぎずいける、と思ったところはありましたが、やはり重いですね。僕は死ぬまでに「戦争ものだけど、ずっと笑っていられるコメディを作る」という目標のひとつがありますが、この作品はコメディを狙ってはいませんが、なかなかに戦争を扱うのはやっぱり難しいですね。これがカコ編のラスト、ひいては未来切符のラスト(切符としてはスタートだけど)になるので、その読後感はもう少し明るくしたかったなというのが正直なところです。でもご都合の良いハッピーエンドもしょうもないので、あのラストの二人の表情は良かったなと思います。

という訳で各話書いてきたら長くなっちゃった。次回に繰り越して、滋賀公演など、もう少しだけ未来切符続けます。続く。

今年一年振り返り②未来切符その1

今年一年振り返り②「未来切符〜ミライ編〜」

今年一年を振り返っています。

5月
6番シード
「未来切符〜ミライとカコの6つの物語〜」
東京公演
下北沢GEKI地下リバティ
滋賀公演
滋賀里劇場

いろんなところで話してますが、この演目はファンクラブイベントで「劇シナ書き終えて脳みそ空っぽなんです。6cでどんな公演が観たいですか?」というガチファンミーティングから生まれました。
取り入れた意見は、
・6cメンバー全員が主人公
・短編集は案外人気

です。この二つを掛け合わせて、劇団員が主人公の6つの短編を上演しようと思ったのでした。未来切符という発想はなんだったかな。この頃、「時間」に興味があって、私は現代劇を多く書いてるので、なんか時空を超えるというか、時間軸が動くような物語が作りたいなあと思っていたのです。そこで、時代が少しずつ違う6つの短編は面白いんじゃないかと思った次第。そこから、
・椎名はアンドロイド顔をしている。ゴリゴリの未来編にしよう。
・宇田川さんはバブルの頃が面白そう。本人の最初のアイデアは「犬やりたい」
・小沢さんのオタク老人のネタは随分前からちょっとあっためてた。
・土屋は「落語家」がやりたいと志願した。

などなどあってそれぞれの物語が少しずつ膨らんでいきました。
切符が6つの時代を渡っていくというのは、その後のアイデアです。短編をつなぐ物語の縦軸をどうしようかな、あんまりタテタテしてもやだな(そういえばこないだのポップンさんの短編集もこの縦軸が主張しすぎないけどちゃんと貫いてる感が絶妙に良かった)と思って結構悩みましたが、シンプルにタイトルにある通り一枚の切符にしようという思いに至ります。これで行こうと思った一番の理由が、
未来編は一枚の切符がどんどん未来に進んでいく。つまり物語の順番通りに進んでいく。しかし過去編はどんどん過去に遡る。この構成が面白いなと思ったからです。物語のラストで一枚の切符のスタートが明かされる。ちょっと危険な匂いもする構成ですが、こういう時は面白嗅覚を信じるがよろし。切符で言えばミライ編の第1話が一番難しかった。未来と書かれた謎の切符が物語にすごく意味を持つ出方をするけど、明かされないまま先に進むので。短編集として消化不良にならないかがとてもヒヤヒヤした記憶があります。それではミライ編各話について。

「35キロメートル地点の奇跡」
藤堂瞬主演。2021年の東京という絶妙にちょっとだけ未来、つかほぼ現代劇の感覚で書いたので、まあ現代劇ですねこれ。東京オリンピックの終わった翌年、マラソンコースとなった神田神保町の古本屋街が舞台なのですが、

マラソン札幌開催になった!!

と言う訳でちゃんとこの物語はSFになりましたね笑。けっこう丁寧にマラソンコースをリサーチしたんだけどな。ロケハンもした笑。
藤堂演じる図書館司書が古本に引かれたアンダーラインの謎に迫るというヒューマンミステリー。きました私の好きなジャンル、ヒューマンミステリー。書くのはすごく難しいんですけどね、普通のミステリーより感動が大きいので僕は好きです。この図書館司書探偵というのも絶妙に面白い探偵像だなあと思って、宮島さん演じた恋人の小説家志望の女の子とのコンビもので続編書きたいなあと思いました。ラノベ感あるよねごめんなさいラノベよく知らないけど。案外早くこのシリーズの続編は実現しそうです。お楽しみに。
物語の中心となった本は村上春樹さんの「ノルウェイの森」実は今まで読んだことありませんでした。僕が子供の頃空前のベストセラーで赤と緑の上下巻というのが強烈に記憶の中にあって、カコ編のバブル期を描いた「ジュリアナ犬」に繋がるなと思ったから。作中少しだけ宮島さん演じる流瀬が読んでいる本は伊坂幸太郎の「砂漠」宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」などです。伊坂さんの「砂漠」は大好きな青春小説。こういう感じで人それぞれにある本の物語っていいですよね。神田神保町にはそんな本が山ほどありますよ。

「絶滅した男」
小沢和之主演。2054年だったかな、オタク文化が衰退した時代に、昔伝説のオタクと呼ばれた老人が立ち上がる!(サウナで)。という物語。伝説のオタク、今は老人、という男の悲哀を描いた一人芝居を小沢さんでやったら面白いんじゃないか、というアイデアを、5〜6年前に思いついていて、ずっと寝かせてました。
30年後という近未来をコメディで描くにはどこがいいかなと思って思いついたのが「サウナ」。お風呂とかそういう場所って、もちろん設備は未来化するでしょうが、裸の付き合いは30年くらいじゃ廃れないかなあと思ったから。テレビのリモコン操作で近未来感を出してみました笑。スチームに浮かび上がるとか、このありえそうな感じ、っていう近未来あるある感はうまくいったかな。テレビとお茶の間の双方向放送は、昨年の紅白を見て思いついた(みんなが送った動画を背景に歌手が歌ってた)。小沢さん、宮井さん、大野さん(滋賀は森崎さん)のおじさんトリオのグズグズコメディ。こういうのいいですよね、ずっと見ていたい気になる。実際2時間やるとむつこい。確か全6話中、最初に書きあがったのがこの作品。3日くらいで書いた。
おじさん達のオタ芸はウケましたねえ。あとなんか泣ける。狙い通りといえば狙い通りになりました。こういうのがコメディやってて一番楽しいところ。全力でバカやってる人を見ると笑って泣けるのだ。シャンソン歌手役の宇田川さんは、女優でありシンガーであるSetsukoさんにご指導頂いて、元々歌うまい人でしたがめちゃくちゃ上達してましたね。千秋楽イベントでオタ芸の邪魔なし笑に披露して、それ聞いた宮島さんら出演者が涙するという。その勢いでこないだライブで歌ってたな。オタ芸を振り付けてくれたのはエリザベス・マリー。大人が全力でおバカなことをハイクオリティをやるの、とても大事。

「エッフェル塔は燃えているか」
椎名亜音主演。2121年フランス・パリ。これ一番楽しかったし、お気に入りの作品です。3人の淑女がオートゥと呼ばれるAIアンドロイドで、フランスに起きたテロ事件を止める。というもの。こうやって書くとバリバリSFサスペンスものみたいだけど、3人の女性の友情物語ですね。女の友情という難解な感情をAIは理解することができるのか、みたいなことです。衣装をシンプルでレトロな感じにしたり、音楽や(描かれてはないが)街の雰囲気も懐古主義の未来感を作りました。僕も当初AI同士の会話ってどんなだろうと想像したり調べたりしたのですが、書き始めると不思議と感情は仕組みが理解できていくような気がしました。ああ、まさに脚本家もAIと同じく学びながら成長してるのかなと思ったものです。小難しい単語や言い方の羅列はオートゥ役の椎名、那海さん、高宗さん(滋賀、兵頭さん)は大苦戦してしてましたね。脚本書いてる時は楽しくてしょうがなかったけど。ああ、回りくどくなってないな、もっと回りくどく喋ろう、文献から引いてこよう、みたいな。
「泥棒猫という表現は42の言語で共通だったかしら」
というセリフがあって、佐藤ののぶさんが「そうなんだ」って感心してくださったのですがごめんなさい創作です。ロシュフーコ(だったっけ?)とか友情からみのことわざは本当にあります。
僕が脚本を書きながら学んだAIの仕組み?をキャストに伝えながら、一緒に思考回路を構築していきました。つまり役者さんに「言葉はなんで喋るの?」という思考から始めるようなものです。こりゃ大変ですよ。

え、どれくらい笑うの?笑うという行為の意味は学習してるから反芻してるだけ?いや感情も動いているよ。え?感情が動くとは?

みたいなことです。100年後ってどうなの?とか、そもそも場所がフランスパリ、役名がソフィア、ブルック、といった翻訳劇のテイストもあり、作り上がるのはかなり苦労しました。SFってこういうのすべてやって世界観として立ち上がるから難しいですね。ちょうど次回演出作品もこんな感じのテイストなんじゃないかな(脚本・細川博司さん)。世界観がとにかく大好きな作品でした。
お気に入りのシーンは、最後にオートゥ3人が靴を脱いで走り、その靴を見て3人で笑うというシーン。これだけで女の友情という命題を表現できたのは、我ながらナイスアイデアかなと思います。今年一くらい良いアイデアかも。あとはブルックのキスシーンかな。大人なSFが作れたんじゃないかなと思います。全編シャンソンも良かったですね。

とりあえずミライ編はこのくらいにして、次回はカコ編、あとは滋賀公演やキャストさんの感想なども書きたいなあ。次回へ続く。

2019今年一年振り返り①

Mー1グランプリも終わったのでいよいよ年の瀬ですね。このコラムコーナーもほぼほぼ放置して一年が過ぎました。文字を書く仕事をしてるからこそ、たくさん書けそうなものなんですけど、文字を書く仕事をしてるからこそ、脚本以外の文字を書くのが億劫になっていってこの有様です。来年はもう少し、普通のコラムとか書けたらいいなあと毎年思ってますがね。来年こそは。

という訳で毎年恒例の今年一年振り返りです。今年関わった舞台をゆっくり振り返ろうという備忘録的な意味も込めて毎年書いています。

5月
6番シード
「未来切符〜ミライとカコの6つの物語〜」
ミライ編、カコ編
8月
UDA☆MAP
「紙風☆スクレイパー」
字幕フォーラム&ショーケース
「アマゾンさん」「ふたりカオス〜惑星エリス〜」
9月
松扇アリス
「オトナインデッドリースクール」
「オヤジインデッドリースクール」
11月
6番シード
「なまくら刀と瓦版屋の娘」

4公演、6作品。短編ひとつ。その他に、
⭐︎6番シードFCイベント「世界遺産とサファリパークバスツアー」
⭐︎「劇作家と小説家とシナリオライター」DVD発売イベント
⭐︎「未来切符」DVD発売イベント
⭐︎映画「ディープロジック」完成披露試写会
「TRUSH!」上映イベント

などがありました。今年はそこそこお仕事がない笑、ゆっくりとした一年だった印象ですね。1月〜3月はがっつり現場なし、7月〜11月はもう休みなくフル稼動、といったメリハリが効きまくった一年でした。おかげで香港旅行に行けたり、小説を書き始めたりすることもできました。舞台公演の振り返りは次回からにして、少しだけイベント関連の振り返りを。

6番シードFCイベント「世界遺産とサファリパークバスツアー」
毎年3月くらいに開催する年1イベント。今年はバスツアーでした。なんかファンクラブイベントらしいイベントとでも言うんでしょうか。楽しかったなあ。世界遺産の富岡製糸場を見て、ツアーパッケージに入っていた昼食(仕出し弁当みたいな感じだったけど、なんか良かった)をみんなで取り、群馬サファリパークを回る。同じ景色や同じ食事をワイワイと共有するのはこういうイベントの醍醐味なのかも知れませんね。来年は何をやろうかなあ。過去やったキッチンスタジアムとか楽しかったなあ。来年も3月に開催です。日程はお正月に出るかと。

「劇シナ」「未来切符」DVDイベント
DVD発売のタイミングでイベントを開催したのですが、これがなかなかに楽しかった。本編はがっつり流さずトークとピンポイントの映像で公演を振り返ったのですが、この半年後くらいに振り返る感が観客の皆さんも楽しんでもらえたようで、もう一度作品を反芻して味わうような面白さがありました。これは今後もやりたいですね。

「TRUSH!」上映イベント
DVDになってない作品なので上映希望が多く、ようやく実現しました。やるやる詐欺を年内にクリアできて良かった笑。
感想でも多かったし、自分でも気づいたのですが、六行会ホール(広い)公演だったので、アップなど寄りの画が新鮮で、生で観た時と違う印象で作品を楽しめたように思います。舞台公演の映像は生にはかなわないというのは当然ちゃ当然なんですが、これはこれで映像の良さかなと思いました。最近は映像技術も上がって、高画質、高音質で収録してくださるので、映像で舞台を振り返る機会は上に書いたDVDイベントと共に今後増やしてもいいのかなと思います。あとデカいスクリーンを安く借りるノウハウを手に入れたので、確か160インチだったかな?今後もその業者さんにはお世話になろうと思います笑。

そしていよいよ映画「ディープロジック」が来年1月から公開となります。それに先駆けて11月に完成披露試写会を行いました。会場はなんと池袋のヒューマックスシネマ。いやいや、いつも普通にハリウッド映画観に行ってるとこやん。それだけでめちゃくちゃテンション上がりました。エキストラや上映会参加で映画を支えてくださった方々もお呼びしました。その前後でマスコミ試写会も行なっており、そこで頂いた感想を踏まえて、監督が今最終編集を行なっています。
なんか時間の感覚が不思議なんですよ。4年かけて作った映画のゴールのようであり、これから始まる物語であり、終わりが始まり、始まりが始まる感覚。来年1月12日に「前夜祭」というイベントをやるのですが、ああ、これがDプロ最後のイベントなのかあ、と思ったりね。監督と1日かけてファイナルカットをああだこうだやった日は楽しかったなあ。

イベントをやって思うのは、人と会うっていいなあという当たり前のこと。実家が都心から遠いというのもあって出不精になりがちな一年でしたが、ワンデーイベントで人と、人というのはお客様もそうですし、劇団員やゲストの皆さんも、ベタですが会うと元気になりますね。来年も前夜祭イベントから始まり、いくつかイベントを画策してるのでまた一緒に楽しみましょうね。

ということで次回から舞台公演の振り返りを。
まずは「未来切符〜ミライ編〜」です。

松本細川扇田ワークショップ。ツイートまとめ

先日、脚本演出家の細川博司さん(バンタムクラスステージ)、演出家の扇田賢さん(ボブジャックシアター)との、3人の演出家による演劇ワークショップが終わりました!私達じゃなくても3人の演出家に同時に演出を受ける機会は貴重だろうというコンセプトで始動したこの企画。期間中のツイートまとめです。

松本ツイート

今日明日は「松本細川扇田ワークショップ」の1日目でした。まず3演出家が同日に考え方の違うアプローチの違うことをやるという意義が、僕らがどうとかではなく、
すげーいいなーって思いました!
ちょっと連ツイしますね^_^
熱心すぎて写真ない。
#6bjng

今日は松本細川扇田が2時間ずつ好きにやるというもの。トップバッターは扇田さん。まさかの2時間座学。なんか扇田さんならテンション高いのイメージしてたんだけど、役者の個性とは、売れる役者とは、といった一番現場に近いひりひりとした講義でした。台本を読んで役割を理解し演じたら続
#6bjng

扇田WS続き。台本の役割を理解したら、あとは遊べるチャンスを探せとは、まさにボブジャ魂。遊べるは語弊のある言葉だが、実に理にかなっている仕組みに恐れいった。実はこの、役割を理解し演じるというハードルが鬼高いのだが、そこはやってくださいね前提の話のどS感がツボ。まさに実践講座
#6bjng

2時間目は細川WS。1ページのテキストをいかようにもやれそうな内容をまずは「台本を読み込んでください」との通達。試される感ハンパない導入。参加者の自主性を促し、尊重し、叱咤(けっこう場がシーンとしたね)しながら、台本から君は何を読み取ったのかを検証する時間。ひりひりしてたなあ。
#6bjng

細川WS。印象的なワードは「密度」細川さんは昨今の作劇の流行も踏まえて話されてたけど完全同意。僕は「情報量」という言葉を使う。役者が下手から上手に2メートル歩く、その密度が足りないと。これは皆さん舞台の上の仕事量について考えたんじゃないかなあ。最後に1ページのテキストに続
#6bjng

細川WS続き。最後に1ページのテキストに脚本家がこだわった部分、演出家が見るであろうポイントの注釈が書かれたレジメを渡して終了。一行の台詞を血の滲むように書く脚本家の話と、逆に面白くない脚本に出会っても役者がここまでやれば面白くなるという逆説は面白かった。
#6bjng

最後は私。「コメディを作ろう!」というシンプルコンセプトで、2時間で、キャラ、個性の活かし方、ストーリーでの役割、を盛り込んで、最後は発表まで。シンプルなようで難易度は実は高かったんじゃないかな。あとスピードも勉強してもらえたらと考える間もないテンポでやりました。
#6bjng

という訳で初日ワークショップは終わり。キャリア経験差は様々ですが、皆さん生き生きとまっすぐにぶつかってきてくれて嬉しかったです。明日はカオスな3演出家が同時にひとつの台本を演出していきます。絶対カオス。松本細川扇田で演出席で喧嘩したい笑
#6bjng

「松本細川扇田演技ワークショップ」2日目が終了!今日は10分くらいの短編を発表まで。発表後、いわゆるダメ出しをするのだが、3演出家が長机に並び、まあみんな言う言う笑。見学した宇田川は絶対やだと言ってました笑。見解の違い、その演技あり、なし、皆が気になった部分は普通なら1分で続
#6bjng

#6bjng
続き。普通なら一名の演出家が1分で終わるところをかける3だからまさに集中放火な人も。でも得がたい経験だったと思うんです。ワークショップってやった学んだ充実感も大事ですが、未来に活かせないと。それは3人同じ目線方向で話しました。次回からこの時間をもっと長くしようと思います続

#6bjng
私個人としては超久々の演技ワークショップ、若い方達とのふれあい、細川扇田両演出家の言葉に私も学び多き時間でした。次回は夏予定。何回も書きましたが、演出家が僕らじゃなくても複数演出家から同時に演出を受ける機会はありません。すごく意義のある2日間でした。楽しかった!写真少な

細川さんツイート

きょう、あしたは #6bjng のワークショップです。
#ペーチカトライブ で数年間、毎週のようにレッスンをしていて感じたことは、教えるのではなく、伝える、という感覚。
ちゃんと伝わるだろうか?
むしろ僕のほうが教わる事が多いのです。
ちょっと緊張しています。

本日は #6bjng ワークショップ1日目でした。松本陽一氏 扇田賢氏 私がそれぞれ二時間ずつのレッスンを行いました。
狙い通り、それぞれ伝え方や、重視しているポイントが違い、されど深い所でなにかが繋がっている。
手前みそながらなかなか有意義だったと自負しております。
あしたは二日目!

きのうの #6bjng ワークショップ。僕の持ち時間では主に「台本を読み込む」とは具体的にどういう事かについて、実技を交えてレッスンしました。普通は「台本読み込んで来てね」「りょ」というやりとりのみで交わされがちな言葉。どこまでやれば「読み込みました」と言えるのか、についての考察です

#6bjng 松本扇田細川ワークショップ、2日目は課題台本による自主稽古〜グループごとの発表でした。自主稽古についてはこちらから「効果的な自主稽古」のルーチン(あくまで一例)を提示し、タイムマネジメントを重視していただきました。つづく。

#6bjng つづき
作品つくりにおいて、役者が自身のマネジメントを意識する事は、作品のクオリティをよりよくするのに効果的であると信じています。
そして演出3人による、異なるアングルからのダメ出し。自分の芯がしっかりしてないと、ダメ出しに飲まれてしまいます。つづく

#6bjng 受講者の皆さんは、約3時間で8分程度の芝居を作りました。クオリティはグループごとにけっこう違いが出ましたが、「3時間をかけた結果」というところがミソですね。6時間ではどうでしょう。9時間では? 1時間では? 作品にかけられる稽古の時間は無限ではないですから。

さて、このワークショップ、次回は夏ごろに。キャリアに関係なく、発見があると自負しています。
いまのままで、よいのかな?
闇雲にやっていてよいのかな?
という気持ちのある皆さん。
すこしだけ視野が変わるかもしれませんよ。
#6bjng

扇田さんツイート

本日は朝から打ち合わせ、ワークショップ、降臨HSと濃厚な1日だった。
ぢがれだ〜…。
ワークショップ楽しかった!3人の意見が分かれたりとか期待通りのことが起こったり!笑また開催する予定なのでよろしくお願いします!
#6bjng

あと、私と細川さんが「なかなか良かった」と言った組の演技を松本さんが「僕はダメでした」と言ったのが、個人的には「来たーー!」と思いました笑。ここに演劇の面白みと可能性をとても感じましたねー。
#6bjng

参加者の声(一部)

女優、古野あきほさん

今日は合同ワークショップ2日目でした!
テキストを使ってチームごとに話し合い、稽古し、発表する。そして演出家お三方からのアドバイス。
3人からダメ出しされるのはなかなか精神的に来るものはあるけど笑
自分は何が出来て何が足りないのか。ハッとさせられました。
ぜひ次回も受けたい。

映画監督、山岸謙太郎さん

恥ずかしながら受講者として参加しました。「芝居の出来ないやつに芝居を指導されたくはなかろう」と役者サイドで参加したのだけど言うとやるとでは大違い。何よりも演出家3人からの集中放火ダメ出しを頂けるコスパの良さ。内容もロジカルで効果的なものだった。次回開催あるらしいのでお勧めです!

マイルドな口調で大局的な指摘でダメからの可能性を示してくれる松本さん。細部の雑さを見逃さず高密度高解像度の演技を求める細川さん。甘いマスクでぐうの音も出ない圧倒的な正論で現実を突きつける扇田さん。見事なダメ出しの波状攻撃だった。ほぼSMクラブだった。

女優、くらしなみさとさん

2日間のワークショップが終了しました。
3人の演出家さんに同時に演技をみてもらうという夢のような時間。
受けた。で終わらないように、これから自分がどうしていくべきか考える。
そしてそれを行動に移す。
今日から研究者になるぞ!

俳優、ポルトガル大地さん

6bjng ワークショップ、
2日間の日程終了しました!
演出席に三人座ってらっしゃるという
異空間。
三人から一気に
ダメ出しされることもあれば、
否定と肯定を同時に頂いたりしました。
惜しむらくはフリー稽古の時間で
あまり発表できなかったところ…!
もっとバンバン見て貰えばよかった…!

俳優、松浦暁人さん

9・10日と2日間、 #6bjng のワークショップに参加しました。
結果、何も出来なかった。足りないものだらけで悔しかった。
でも、何が足りないか分かった。
その為にやるべき事も分かった。
次回のワークショップは、7月頃に開催予定なので、そこを目標に精進します。
箇条書きになってしまった(笑)

たくさんのご参加ありがとうございました。
次回は7月あたり夏頃を予定しています。