今年一年振り返り⑥「新宿アタッカーズ3〜孤島の洋館殺人事件〜」

今年一年を振り返っています。

さあ、今年の天王山がやってきました。
9月
UDA☆MAP10周年「新宿アタッカーズseason3〜孤島の洋館殺人事件〜」

宇田川美樹がプロデュースするユニットUDA☆MAPも10周年。まさにその祭りにふさわしい超豪華ゲストが集結しました。
まずはそのキャスト表を見た時に宇田川さんに真っ先に言ったのは「2時間では絶対おさまらない。休憩ありの2時間半にしてくれ」これだけの女優陣が集まり、10周年で色々盛り込んでいったらまず2hには入らないなと直感で思いました。そして休憩ありで書き始めたのですが、出来上がってみたら本編2時間50分休憩10分の合計3時間のガチガチ超大作になりましたてへ。千秋楽はマチネが終わり、休憩0分ですぐ集合して円陣を組んでソワレへという凄まじいスケジュールでした。出演者は「あれ、デジャブ?世界はループしてる?」とか言ってました笑。脚本家松本よ。全セクションに謝れ笑。

この新アタは人気のシリーズもの。江戸時代とミステリーとグズグズコメディがまさにいい塩梅で混ざり込んでるアニメみたいな世界観が、やっぱ描いてて、見ていて楽しくなります。主演の三姉妹、宇田川さん、石井陽菜さん、若林倫香さん。このシリーズものは代替わりシステムで、同じキャラを代替わりしながら進んできました。三女夢或は今回から若林さん。これまで福田真夕さんがやっていた乳首かゆいでお馴染みの獏露の親分は七海とろろさんに代替わりしました。初代次女琵輪を演じていた高橋明日香さんが別の役で、しかも容疑者役で、最後は真犯人で、戻ってくるのもなんか面白い縁ですね。シーズン2から琵輪役の石井さんがお休みの時にあすぴーに琵輪の代役をやってもらったのは楽しかった笑。

ミステリー部分はいつも唸るほど苦労します。新アタは毎回ネタ帳が二冊になります(普通の作品はだいたい一冊)。真犯人があすぴー演じるキャロライン留とは最初から決めていたのですが、容疑者7人いるとマジでしんどかった。せいぜい5人だなと思った。または絶対犯人じゃないだろ的な、モブ的な容疑者(金田一君だといるよね)が必要なんだと思った。7人全員にドラマがあったら、そりゃあもう3時間になりますわな。感想で「松本さんはコロナ対策で休憩が入るのをいいことに、好きなだけ書き切った」みたいなのを頂戴しまして、はい、まさしくその通りです。

舞台美術もここ数年やってないスケール!そしてあんな巨大セットを出演者だけで、しかもほとんど女性の座組でやるという鬼畜の所業。稽古場では「ゲネプロ(本番直前の通しリハーサル)やろうぜ!」を合言葉に、相当な時間を場面転換に割いた気がします。そして分量といい、物語尺といい、演出家としては常に「押して」いる気持ちで毎日稽古したなあ。だいたい本番直前になるとその時計は元に戻るんだけど、今回はずっと最終日まで、いや、初日まで、この感覚でした。よく場当たり(劇場でのテクリハ)は戦場だなんて言いますが、マジで戦場でした。キャストスタッフに感謝。

しかしキャストは豪華でしたし、真摯でしたし、素晴らしい座組でした。第一回のUDA☆MAPに出ていただいた大竹えりさん、第二回からの中川えりかさんというベテランから、石井さん、栞菜さんといった沼田世代(今作った造語「沼田⭐︎フォーエバー」)、そして新木さん、結城さんと言った若手まで(二人は場面転換で凄まじい働きをしてくれました)が切磋琢磨するよき現場だった。

真犯人の高橋明日香さん。台本は稽古しながら書き進めるパターンで、実は本人にだけ最初から「犯人だよ」と伝えてました。他の人は新着台本が配られるたび「誰々が怪しい」などと推理を巡らせます。実はそんなキャストの様子をリサーチしながら「ふむふむ、お客さんはこういう推理思考になるのか」」など思いながら参考にしていました。でも最初からずっと留さんは真犯人人気ナンバーワンでした笑。そして後半に差し掛かったある日、もう隠せないと思って「そうです、真犯人は留です」と皆に伝えました。全く予想してなかった人もいて、的中させた人もいて、その反応は楽しかったですね。そういう犯人クイズの間あすぴーはずっと「犯人は私」と稽古場で思いながら隠していたわけです。ごめんよ。
しかし最後は留さんと水野さん演じるマチルダさんの愛の物語にしたかったので、それはうまくいったかなと思います。それぞれの思惑が本当に交錯するので、稽古場では質問の嵐でした。やっぱミステリーは難しい。

栞菜さん演じる歴史学者の梵著が大好きすぎて、続編登場を匂わすラストにしてしまいました。コミカルなのにミステリアス。そして実はFBI的な幕府最高機密方だったというオチです。ほんと続編に出る前からスピンオフが書きたいキャラですわ。

振付は新アタ2から引き続き松本稽古さん。メインテーマは、シリーズの振り(前回の)と新しい振りの融合が面白かった。同じ振りというのもシリーズものの醍醐味なんだなと思いました(その辺のチョイスはお任せしてました)。

中アクト(いまだいい名称決まらず)は平義隆さんの書き下ろし楽曲「花火」。この曲のデモを聞いて、ラストシーンや花火師辰次の物語が生まれました。このアクトの終わりごろ、死んだマチルダとその手を握る留、そして他の人物たちが儚い花火を作る。あそこは絶品に好きです。人って、ダンスって、花火を表現できるんだな(もっと細く言えば散り際の儚さ)と感動。

とにかくハードな公演で、コロナもそうですが、怪我なく事故なく終わったことに安堵感がすごかった。
でも10周年の花火はあげられたんじゃないかなと思っています。
そしてこの大変な年に3作品のプロデュース作品を送り出した宇田川さんのバイタリティはシンプルにすごいんじゃなかろうか。

新アタシリーズはまだまだ続きます(の予定)。少なくともシーズン5までの構想はある。三姉妹の出生の秘密はいい加減描いていかないと怒られそうですね笑。

さて振り返りはあと1作品!大晦日に書きます。
次回はいよいよ今年ラストの公演「ザ・ボイスアクター〜アニメーション&オンライン〜」です。

今年一年振り返り⑤「ホテルニューパンプシャー206」

今年一年を振り返っています。

8月
UDA☆MAP Plus「ホテルニューパンプシャー206」

ここからまさにコロナ対策が日常になっていくいわゆるwithコロナになっていきます。油断は全くずっとできませんが、ノウハウがある分気が楽になってきました。それでも一年を振り返ったら、このパンプが一番大変な時期だったんじゃないかな。第二波ど真ん中で、社会的な雰囲気としてはミキシングよりも難しかったように思います。稽古場が変わり、床がリノリウムになったので、床を1時間ごとに雑巾掛けするのが新たな日常になりました。でも稽古場が常に清潔であるというのは、当たり前のようですが1番の感染症対策だと思いますね。だいたい稽古が佳境になる頃に掃除してても埃が溜まってきたりするのですが、常にクリーンだったこの稽古場で、そして8人という少人数の座組みだったので、絶対(感染は)出ないんじゃないかという自信がありましたね。

コロナ話はこれくらいにして、この作品は私のデビュー作。初演は2000年でした。ラブホテルの一夜を描いたシチュエーションコメディの現代劇ですが、20年も経つとなんか古典の匂いがしてくるんですよね。あれ何だったんだろう。古い、って訳でもないんだけど、なんか勝手に味が出ちゃってる、そんな脚本でした。

主演はKAIROに続いて小林亜実さん。高宗歩未さん、梅田悠さんの3人の訳あり女達の物語。これはよく覚えてるんだけど、デビュー作として女性を男性目線で綺麗に描きたくないという想いがあったんですよね。女達のグズグズを描きたかった。これはやっぱりその後も私作品の根底にどうやらあるようです。なんかそっちのほうがカッコいい人物に思えるんだよなあ。

小林さん、よかったなあ。顔がもうね、ヨゴレな感じをね、しっかりコメディでやってくれましたね。KAIROではクールな役で、ちょいちょい稽古場で変顔を見てて、コメディで組んだら絶対面白いだろうなと思ってたのでまさにって感じ。高宗さんもKAIROではシリアス班でしたが、ぶっ壊れてましたね。あの里子という役はイカレプリティなので、プリティな部分も必要なんです。あれだけイカレててもね。それをよく体現してくれたと思います。
梅田さんは場末のホテトル嬢という設定。たみしょうさん(民本しょうこ)が敏腕刑事役で、最初ここ逆でしょ、と思ったのですが、宇田川から意外性のキャスト配置が面白いと聞き、確かにそうだなと思い、そして確かにそうでした。梅ちゃんのホテトル嬢理香は案外回し役というかしっかりした部分も必要である意味影座長って感じをよくやってくれました。あ、そうだ、お客様からどうやって作ったの?ってけっこう感想頂いたあのオープニングは、暗転フラッシュでダイジェストやりたいって言った私のアイデアを梅ちゃんがすべてカウントに落としてアドバイスしてくれた賜物でひた。

男性陣だと髙木の聡ちゃんはあのポジションだと出色に輝きますね。はまり役だと思います。あの隠し部屋は劇場にあったスペースで、下見に行った時に「ここパンプやるための劇場やん!」とテンションが上がりました。

このホンは、古典的な雰囲気すら出てきたので、いろんな女優達で今後も見てみたいなと思いました。
初めて使ったキーノートシアターはこじんまりとしたいい劇場だなと思いました。小作品をやるにはぴったりですね。大人数芝居は向かないけど。
あとあのカラフルなラブホのセットは若き女性美術家の西山さんがデザイン。デビュー作だと思います。あの熊のぬいぐるみは今はうちのソファーに「パンプくん」として鎮座しています。犬のちくわとは仲が悪いです笑。

こんなポスターも今年ならでは。

そしてUDA☆MAP二連発。今年最大の山場と言ってもいいこの作品。
次回は「新宿アタッカーズseason3〜孤島の洋館殺人事件〜」です。

今年一年振り返り④「ミキシングレディオ2020」

6月
6番シード「ミキシングレディオ2020」
脚本・演出

ホームである6Cの本公演です。本公演は第70回だそうです。すごいな。
さて、この公演は本当に紆余曲折がありました。まず開催できるかが瀬戸際の公演でした。結果から言うと開催できたのですが、他の演劇や団体が軒並み公演中止を発表する中、緊急事態宣言が明けてから、ほぼ一発目的な、トップバッター的な、ジャンヌダルク的な?立ち位置での公演となりました。
開催できたのは色々な幸運も重なっていました。
・ビジュアル撮影が3月末に終わっていたこと
・緊急事態宣言明けから稽古してもギリ間に合う公演日程(1週早ければ断念してたと思います)
・再演だった
・中止する場合の金銭的な損失は、いつ判断しても変わらなかった。だから決断をギリギリまで引っ張れた。

などがあります。最後の項目はけっこう切実に大事で、早めに中止を判断することでキャンセル料の減少や製作費の損失を抑えることが出来ます。そういった理由で早めに中止を判断した団体さんはたくさんあると思います。うちの場合は美術を作り出すかどうかの判断すら宣言明けまで待ってもらったので(演劇界全セクション止まっていたので)、ギリ待ちが出来た訳です。

劇団ではミーティングを何回だろ、5〜6回は重ねましたかね。リモートでね。4月末にミーティングしたら緊急事態が5月まで延長になり、そこで一度中止に傾きました。チケット発売日を遅らせて社会の様子を見守る日々。4月5月の演劇公演はほぼ全中止だったんじゃないかな。感染者数も順調に減り、どうやら6月には解除されそうだとなり、最後のミーティングを開きました。
6月に解除される前提(されなければ中止)で話し合いましたね。お客様のこと、出演者のこと、自分たちのこと。僕が開催できるかなと思ったのは、すごく具体的ですが制作島崎が考案した「客席と客席の間に仕切りをつける」と私が提案した「舞台前面に飛沫防止シートを張る(その後アクリルパネルになります)」でした。シンプルにコンビニや飲食店を見ていて、これで感染リスクはかなりなくせるという自信が生まれたのです。最終的にはキャストはフェイスシールドを着用して上演しました。その後わりとスタンダートとなっていく演劇界の感染予防策です。アクリルパネルも何件か貸し出しました。ミキシングのコロナ対策のあれこれはこのコラムを遡ってもらうと当時書き残したものがあるのでご覧ください。

でも最後に必要だったのは、勇気です。カッコつけてますかね、でもシンプルにそうです。やるか、やらないか。責任取る腹が決まったかどうか、だったように思います。責任というのは感染者を出さないということでもありますし、お金のことだったりもする。だからその責任をしっかり考えて公演を中止にした団体さんや主宰さんもまた勇気が必要だったと思います。
そう考えるとまあシンプルですね。やる、に舵を切っただけと言ってもいいです。ただタイミングが絶妙に難しい時期だったということです。でも今考えると感染者数など一番少なかった時期なんですよね。皮肉なものです。

さてそうやって決断したら、キャストさんも熱い思いで集まってくれました。そこからはひたすらこれでもかってくらい稽古場でコロナ対策コロナ対策の日々。詳しくはさっき書いたようにこのコラムを遡ってくださいね。
不安は私もキャスト全員も強かったと思いますが、そうやってみんなで徹底的にやる日々を重ねると、だんだん安心や結束に変わっていきました。初めてマスクからフェイスシールドに切り替えてみんなの顔が見える稽古をした時の稽古場のテンションの上がり具合ははっきり覚えています。

幸運だった理由に、再演だった、と書きましたが、それは短い稽古時間、慣れないコロナ対策の中お芝居を作るには本当に助けられた部分でした。椎名は主人公秋山真希を演じるのは2度目。劇団員全員がこの演目を1度以上体験しているという強みは本当に大きかったです。逆にコロナがなければ、あっと言う間に芝居仕上がったんじゃないかなそれはないか笑。今となってはコロナじゃなかった世界で出来たミキシングレディオ2020はどんな作品になったんだろうと思います。ソーシャル対策のひとつとして導入した小道具のスタンガン棒。それで面白いシーンが山ほど生まれたし、こっちの方が断然面白いと思いました(これまでの狂気はシンプルにナイフ)。
キャストは皆ヘロヘロになって稽古してましたね。ただでさえあの熱量の芝居をマスクをつけながらの稽古。もう高地トレーニングですよ。一度椎名くんは箱根駅伝でたすきを渡した後の走者みたいになったこともありました。椎名くんはちょっとあまのじゃくというか変わったやつでしてね、元々脇役好きというのもあるんでしょうが、主演を張ることも多くなり、主演女優らしいわがままさ(褒めてます)を出しつつ、ちょいちょい稽古場で「脇役がいい」と愚痴るのです笑。そんな彼女ですが、見事な主演を張ってくれたと思いますね。

ラストの真希さんの決め台詞
「このスタジオで何が起きたってリスナーには関係ない。それが私たちの仕事、生放送ってもんなのよ」

この脚本は確か2001年が初演だったかな、20代の私が書いたホンです。たぶんその時は演劇とラジオ生放送を重ねたような想いで書いたんだと思いますが(忘れた)、この2020年にこんな形で響く台詞になるなんてね。不覚にも稽古場でその台詞を聞いた時にブワッと涙が出ましたわ。ブワでしたわ。
その後11月のザ・ボイスアクターまで、正確にはこの前終わったボブジャの公演まで、千秋楽が迎えられるかどうかの不安と、迎えられた時の喜びは、まさに言葉にできない一年でした。ミキシングレディオはそれが当たり前ですが一番強い公演だったかな。
これまで人生の様々な局面を、自分のホンや、それを演じる役者、それを喜んでくださるお客様に、何度となく救われてきましたが、このコロナ一色の2020年に、ミキシングレディオの再演を選んでいた私のチョイスはナイスでした。だからタイトルも「ミキシングレディオ2020」です。本当はね、オリンピックにあやかったネーミングだったんですけどね笑。

円陣もソーシャルディスタンス

さて、ここからwithコロナ時代に突入し、UDA☆MAP公演2連続に進んでいきます。
次回は、
8月「ホテルニューパンプシャー206」です。

今年一年振り返り③「SIX-DOORS」

今年一年を振り返っています。

4月〜5月
6Cオンライン「SIX-DOORS」
リモートオンライン作品

さて(前回参照)4月に緊急事態宣言が出て、公演中止となり、途方に暮れた私。いや、暮れる暇はそんなになく、すぐ「オンラインでなんかやろう」と劇団員に呼びかけました。その頃リモート演劇が盛んに作られるようになり、その先駆けになりたい!と思ったのでした。
が…所詮アナログ劇団、とわし。企画書は確か宣言後直後に出来上がり、zoomも有料のやつをすぐ申し込み、さあ、と思ったのですが、なかなかうまくいかない。その頃出ていたリモート演劇を見て、生で観るよりどうしても面白さが落ちるよね、を実感していたのでそうならないようにと試行錯誤が始まります。
初稿は劇団員6人によるコメディ。ちょっとzoomで稽古もしましたが、まあ面白くない。コメディの生命線である、会話のテンポがまるで見えてこないのです。通信のラグってやつですね。樋口に至っては10回に9回は映像が止まり、それはそれ自体がコメディにはなっていたのですが、どうすれば面白くなくか見えません。早速暗礁に乗り上げ、ステイホームの中悶々とした日々が続きます。
そして本読みすらしていない劇団員6人のミステリーバージョンを経て、現在公開している二人芝居バージョンで企画が動き始めました。先駆けどころか、かなり後発になってしまったわけです汗。

ポイントは二つ。
・画面に二人だけだから内容が濃くなるはずだ。
・いろいろ大変そうな生配信をやめて、収録編集型にして、クオリティを上げる。

でした。後者は、舞台人としてなんとしても生にこだわりたいという最初の理念をさっさと捨てました。結果、編集が鬼大変になりましたが、編集の腕は鬼上がりました。ギラしか使えなかったやつがベギラゴン使えるくらいにまではなった気がする。いや、ベギラマくらいかな。

劇団員×ゲストという形も面白かったですね。稽古も収録も(ほぼ)全てリモートで行いました。第2話のラストと3話の冒頭のみ、ロケで撮影しました。各話実質3日くらいで稽古本番。合間にずっと続きを書き続けて、出来上がったものを編集して公開して、実質今年一番忙しかったのはこの時期かも知れない。結果全話繋げると2時間の超大作になりました。全部終わった時、当分zoomはしたくないと思いました笑。

第一話「UFOに願いを」
土屋兼久×松木わかは
ベランダと窓を挟んだリビングでの夫婦喧嘩。場所設定が面白いなと思って書きました。実は松木さんはかなり遠方のご実家からリモート。東京の土屋君とまさに遠隔の面白さでしたね。撮影場所がベランダなのでご近所迷惑にならないように、かなり短時間での撮影でした。あとマヨネーズを頭からかぶるので一発勝負感もあったな笑。UFOのCGは山岸監督にお願いしました。

第一話前半

第一話後半

第二話「青空ドロップ」
小沢和之×池澤汐音
タイトルが好評でしたね。幼い雰囲気の池澤さんと味が出てきた小沢さんがいい組み合わせで味わい深い作品になりました。池澤さんとはこれが初でしたが稽古2日目くらいだったか、スイッチが入るとぐんぐん面白くなりますね彼女。ラスト付近は我が家の近くで撮影しました。この辺りからもう演劇じゃなくて映画なんじゃないかと思い始めた。

第二話前半

第二話後半

第三話「婚活詐欺にご注意」
藤堂瞬×佐藤圭佑×古野あきほ
コメディタッチのミステリー?ちょっとジャンル不明な感じとか、松本作品っぽい感じのようでそうでもない感じとか。ちょっと面白い立ち位置の作品になりましたね。圭佑さんは画面の下に台本を忍ばせていたようですが、編集してみるとけっこうバレてた笑。主人公が実は犯人だった、しかもちょっと同情の余地があった、みたいなテイストが松本作品ぽそうでそうでなさそうな所以かも。ちょっとシニカルなんですよね読後感とかも。

第三話前半

第三話後半

第四話「誤差118秒」
宇田川美樹×平野勲人
平野さんも一緒に作品作るの初めてで(そういえばゲスト陣はほぼ初6C)宇田川さんとのコラボが楽しみでした。今度はコメディな二人でもやってみたいなあ。というわけでけっこうなシリアス劇。ホンのポイントはタイトル通り118秒の誤差がある通信で、脚本もだけど、稽古がめちゃくちゃ苦労した。松木さんや神谷さんに代役参加してもらって、宇田川さんの誤差の声を入れてもらいながら稽古しました。編集で声を全部はめ直すって形です。全6話中一番気に入ってる話ですかね。

第四話前半

第四話後半

第五話「マヨネーズの神様」
椎名亜音×平山佳延×鈴木智晴
感想に「何を見せられてるんだ笑!」というのがあり、まさしくそんなおバカな物語。実力派俳優3人が、大の大人がふざけまくるとこうなるよっていう例。いわゆる深夜のノリで書いたような脚本。実際は稽古と編集に追われ、実はけっこう難産だった話でした。この「SIX-DOORS」は全6話が最終話で繋がるみたいなイメージで、ラス前のこの話の立ち位置がずっと見えなかった笑。だからあんま気にせず楽しくやろうかって開き直って書いたのがこの有様でした笑。

第五話前半

第五話後半

第六話「或る夜の出来事」
樋口靖洋×神谷未来紘
拘置所にいる容疑者と弁護士のリモート接見という最終話。男の話の中にこれまでの各話のエピソードがちりばめられ…という流れ。ユージュアルサスペクツ感といいますか、語りだけで物語が立体になる感じ、やりたかったんですよね。バッチリ仕上げてきている神谷さんと、台詞量と電波に苦戦し続ける樋口。稽古は予定より増量して、完成に時間をかけました。収録を終えた時はなんだか清々しい気持ちでしたね。リモート画面でしたが3人で抱き合ったような感覚笑。
確か結局、ミキシングレディオの稽古が始まった頃に収録を終えたのでした。

第六話前半

第六話後半

今でも無料で公開してますので、各話のリンクからお楽しみくださいね。
DVDも販売してますよ。本編(2時間)とメイキングとあります。

6Cオンラインショップ
https://6banceed.thebase.in/

遠い先、コロナって時代があったなあって振り返るようなことがあれば、この作品と、次回のミキシングレディオを思い出すと思います。
大変でしたが、よき経験と出会いでした。

次回振り返りは、いよいよ緊急事態宣言が明けたぞ!
6月
6番シード「ミキシングレディオ2020」です。

今年一年振り返り②「MIX UP!!」「唯一度だけ」

今年一年を振り返っています。

4月
6バンjackNG「MIX UP!!」

先に結果を書いておきますと、公演中止となった公演です。
6番シード×バンタムクラスステージ×Bobjack Theater×ENG
4団体合同のコラボ公演。一年くらい前からコツコツと準備してきました。確か3月23日が顔合わせ。1週間くらい稽古して、3月31日に公演中止を決断。4月1日に解散式をして、7日に緊急事態宣言が発出されました。やけに具体的に日付覚えてるなあ。

ええと10作品だったかな。脚本は私、細川さん、ボブジャの守山さん、麻草さん。演出は、私、扇田さん、細川さん、福地君の4人でした。演出助手さんがパズルのように組んだスケジュールを元にいよいよ稽古がスタート。スケジュールの都合で、作品によって完成度合いがまちまちで、私脚本演出の「アンダーライン〜図書館司書探偵の事件簿〜」私脚本細川さん演出の「天気と戦わない男」あたりはもう明日から通し稽古、といったところで中止となりました。キャストさんの参加日数もまちまちで、劇団員で言うと、藤堂や土屋あたりはかなり稽古が進んでて、宇田川さんや小沢さんはいよいよ初稽古、の翌日に中止の発表、とかだったと思います。

私の作品群でいうと
「アンダーライン〜図書館司書探偵の事件簿〜」はまさしく通し稽古を予定していた日に中止の発表がありました。この作品は未来切符という公演の短編の続編的な物語で、けっこう自信があったので、マジで悔しかった。別れ際に「また同じメンツでやりたいね」と藤堂が言っていたように記憶していますし、多分他の作品の人たちも皆そういう思いだったんじゃないかな。それくらいベストキャスティングでした。前島流瀬役の水崎綾さん、保育士の美郷役(漢字合ってるかな)の栞菜さん、あと園長役の信國さんもすごいいい味出してた。

あ〜こうやって書いていくと懐かしくもあり、切なくもなってくるな。やはり公演中止、作品が世に出なかったというのは、つらいんだなあ。なんか泣きそう。泣かないよ。
この公演は希望を込めてのぶさんが「無期限延期」としました。なかなかすぐにまたこの規模のコラボ公演はできない現状ですし、まずは自分の団体で精一杯の日々でしょう。そして無理だとわかっていても、上に書いたように同じメンツを集めてやりたいねという思いもありますね〜。でもこの図書館司書も「天気と戦わない男」も同じ形でなくなっても必ず世に出したいと思っています。

すごく個人的に気になっていた私脚本の再演「バスケットボールダイアリーズ」確か稽古は1回だけで終わってしまい幻のチームとなりましたが、その稽古がめっちゃ面白かったんだよなあ。宇田川キャプテンに梅田エース、たみしょうの副キャプテン、演出は扇田さん、稽古初日で勝ちが見えましたね、みたいな話をのぶさんとしたような気がする。

そしてこの年末に守山さん脚本、私演出の予定だった「唯一度だけ」がボブジャ公演で無事上演されました!!粋な計らいというか扇田さんがわざわざ私に演出を依頼してくださり、この公演の演目では最初に日の目を浴びた作品になるのかな?

この時は稽古は1回だけで、まだ台本が数ページしかなく笑(リアルにボブオムニバスのあのシーンのようでした笑)あすぴー梅ちゃんなどが面白くコラボして、続きを待ちましょう、と稽古を終えた記憶があります。12月の演出でも使った鳩時計のネタはこの時生まれました。稽古に余裕があったので笑。

12月の上演では、出演者は変わりましたが、守山さんらしい、女性4人のセンチメンタルな物語になったのではないかと思います。
ということで12月の「唯一度だけ」を振り返っておこう。

12月
ボブ宴「唯一度だけ」演出

稽古は非常に順調でした。ボブジャのみんなは他作品の仕上がりの遅さと比べて戦々恐々してたな。それくらい順調でした。
池澤さんの壁は28歳という年齢でしたが、あまりそこに囚われず彼女の感性を大事にしてほしいなと思いそう伝えました。ああいう28歳いるし。
一村さんは初めてでしたが、彼女も感度と勘がいいですね。でもお行儀よくなりすぎないなんかアニマル感もあって好きです。どこかでがっつりやってみたいなと思った女優さんでした。
長橋さんは今回が一旦ラストだったんですね。この二湖という役が実は一番難しいねと稽古場で話していて、どこにでもいそうな柔らかい人物を作り上げてくれましたね。
この3人と作品の流れの塩梅を作るのが椎名くんの仕事で、まさにきっちりいい仕事をしてくれました。
クセモノばかりのボブジャに爽やかな風が吹いたんじゃないかな笑。

あ〜また絶対やりたいな短編公演やコラボ公演。眠った作品たちよ、それまで待っててね。

次回は緊急事態宣言下に完全リモートで作った
6Cオンライン「SIX-DOORS」です。今日はここまで。