今年一年振り返り②「Life is Numbers」

今年一年振り返り②

今年一年を振り返っています。

5月2日〜8日

劇団6番シード第78回公演

「Life is Numbers」

萬劇場

2016年に初演した同作を、主人公が男性バージョンの♣️、女性バージョンの💛の2バージョンで上演しました。オオダイラ隆生、高宗歩未主演。

♣️side

主人公の拓実はオオダイラにぴったりの役だと思いキャスティングしましたが、本人はずいぶんと役作りに苦労してましたね。余命宣告されても明るく生きる、言葉にすると簡単ですが、演じるのは難しいと思います。特に後半病気が進行していく変化を映像ではなく舞台で表現するのはとても繊細な作業でした。彼は元々細くて色白なので、

「弱りすぎてる」

みたいなダメ出しを良くしました。恋人の遥と入院準備する朝のシーンは(その数時間後に亡くなる)とても難しく、エアークッションに座ってるだけですでに弱々しいので、もう少し明るく振る舞おう、などとディスカッションした記憶が。

その遥役の水崎綾さん良かったですね〜。その朝のシーンで涙を堪えられず一度後ろを向いて涙を拭うとか、拓実が死んだ後掃除を終えた部屋に寝そべり、顔を手で隠して泣くとか。拓実の死を伝えられた時の泣きじゃくりとか。泣きの芝居の話ばかりになってしまいましたが、どこか飄々としてる雰囲気がとても良かったですね。

この作品は数々のペア芝居で成り立ってるのですが、宇田川美樹演じた元ロックシンガー八木沼蓮と、クシダ杏沙さん演じたキャリア銀行員の坂下一澄の同級生コンビの雰囲気はリアルで良かったですね。コンビで言っていくと全コンビ良かったとか言いたくなります。初?の老け役に挑戦した皐月山教授の藤堂瞬と恋する大学生四葉役の草場愛さんとかね。

♣️のほうが初演に近いですが、先日上映会で初演見たらやっぱ全然違う。このホンは(まあどのホンもだけど)キャストが変わればぐんと雰囲気が変わるんでしょうね。

主演とヒロイン以外からMVPを選出してみようかしら。

♣️サイドMVPは…

システムエンジニア九藤を演じた添田翔太さんです。憎らしくも憎めない不思議な魅力の九藤くん。このキャラほんと不思議な役だよね。

 

💛side

さて、こちらのサイドは大きく性別設定変更のあったチームです。主人公を女性にしたので、ヒロインポジは石渡真修君演じた剛で男性となり、その他にもバランスや面白さを考えていったらけっこうな変更となりました。なかでも♣️では樋口靖洋が演じた借金まみれのコンビニ店員を💛サイドでは大胆に女性に変更!ギャンブルで200万借金して寝ないで働いて最後銀行強盗を計画するキャラを女性にできるのか!?この人ならできるとオファーしたのがはらみかさん。年始のイベントの読み合わせでいきなり爆笑をかっさらい見事にこの愛すべきクズキャラを演じてくれました。

主人公が女性に変わったことにより、最初の癌の告知シーンから雰囲気はがら変わりです。私も演出として、どんなもんだろうかと稽古に入りましたが、やはりすごく違いました。すでに辛い。その後暗く落ち込んでも明るく振る舞っても、辛い。物語が暗い方向に沈みすぎないかと悩みましたが、他のキャラクター達や、相棒の剛などのバランスを考えながら、高宗の太陽オーラ?明るさポテンシャルを活かせたかなと思います。ハマり役って感想がたくさんありましたね。減量までして臨んでましたから、本人も嬉しかったんじゃないかな。

💛チームは稽古場が本当に明るく、ラテンのノリというか、6C初キャストも多数いましたが、皆で盛り上げてくれた印象。

今回は最後のオーロラビジョンの映像に流れる作品のメインテーマをオリジナルで作りました。相方である遥と剛に届くよう、♣️は男性の💛は女性のボーカルの2バージョン作って頂きました。作詞は私です。「Good-by I love you」いいタイトルになりました。

💛サイドのMVPを主人公コンビ以外から選ぶと…

愛妻家銀行員坂上喜一を演じた齋藤伸明さんです!良い仕事!

途中に書いたようにこの物語は様々なキャストで観てみたいな。6Cや私演出じゃなくてもぜひぜひ上演してください!(他力本願)

そして映画化したいな。

次回は

UDA☆MAP「魁⭐︎パラダイムシフト」です。お楽しみに!

文豪が多すぎる12月25日開幕!

トムコラム