高橋明日香×松本陽一(6)
ファンだけどモー娘。になりたい
- 松本
- 女優活動をしながらアイドル活動もするっていうのは、どうでした?
- 高橋
- 元々アイドルが好きで、アイドル活動にはすごい興味があったんですよ。
- 松本
- ハロプロでしたっけ?
- 高橋
- そうです。ハロプロ大好きで。
- 松本
- けっこう女性が女性のアイドルを好きって多いんですね。僕、知らなかった。そうか、ピンクレディーや松田聖子に憧れてみたいなことか。
- 高橋
- 私は、芸能界に憧れたきっかけって、モーニング娘。なんですよ。
- 松本
- はー!そういうことですよね。
- 高橋
- 辻ちゃん・加護ちゃんが加入した時に、私と同い年の子がアイドルになってる!って衝撃を受けて、ファンだけどモーニング娘。になりたいって思って、オーディションも受けたりして。そこから始まってるんで。
- 松本
- じゃあ、憧れはあったんだね。
- 高橋
- ずーっとあって。ただ、 25とか26の歳で、こんな歳からアイドル始めていいの?っていうのがそもそもあって。
- 松本
- まぁ、常識的にはとっくに終わる歳というか…。
- 高橋
- そうなんですよ。10代の子たちがやってるのが主流だから、私でいいんですか!?って。いいって言ってくれるんだったら、頑張らせていただきます!って感じでアリスインアリスが始まりました。そしたら、リーダーだ!センターだ!って言われてありがとうございます!いいんですか!ってなってましたね(笑)。
- 松本
- そうですよね。モーニング娘。に憧れて、モデルからスタートし、コツコツと舞台を頑張って主演を張れるようになり。そしたら、アイドルのセンターというお仕事がやってきたという(笑)。
- 高橋
- そう、やってきたんです。
- 松本
- すごいね。
- 高橋
- ありがたいです。
- 松本
- ありがたいよね。
- 高橋
- ただ、“私でいいんですか”って思いがありながらやってました。アリスインアリスには一期生がいて、その一期生が卒業っていう形で終わって、新たに二期生として始まったんです。まぁ最初は、一期生のファンの人たちは受け入れられないだろうな、って。それでも、今までのファンの人たちに失礼の無いように、全力でやっていきましょう!っていう方針でした。私は、アイドルやってくれって言われた時にちょっと悩んでたんです。
- 松本
- うん。
- 高橋
- 私にアイドルが出来るのかな?って思って。メンバーって誰ですかね?って聞いた時に、綾乃彩と栗生みなが入るって言われて。
- 松本
- その3人がスターティングメンバーだったんだ。
- 高橋
- そうなんです。2人とも6番シードで共演していたので、これは面白そう!!!って思って。
- 松本
- そうですね。
- 高橋
- よく知ってる仲だし、お芝居も好きだし、これは良いもの出来るんじゃないかって思って、それでもう即答でしたね。じゃ、やります!って。
アイドルとしてはやりきった
- 松本
- 何年くらいやったの、最終的に?
- 高橋
- 最終的に…4年…くらい?
- 松本
- そんなにやったんだ。その間、まあまあ話題にもなりましたよね。つまり、ファンの方が増えたって事ですよね。
- 高橋
- そうですね。
- 松本
- それを辞めようと…いわゆる卒業しようと思ったのは、なんでなの?
- 高橋
- なんだろなー、今あるアリスインアリスでやれる事はやりきったかなって思っちゃったんですよね。
- 松本
- 達成感?というか、やりきった感?
- 高橋
- これ以上のものって出来るのかな?って考えた時に、私は考えつかなかったんですよね。もう私もホント色々仕切ってやってきちゃったんで、潮時かな…って。
- 松本
- リーダーとして引っ張りきり、やりきった、っていう。
- 高橋
- そうなんです。メジャーデビューもさせてもらって、広い会場でもライブさせてもらって、テレビにも出れて。それ以上ってなったら、武道館目指すとかになるじゃないですか。でも、私の目指すところってそこじゃない。
- 松本
- あー 。
- 高橋
- アリスインアリスで目指すところは、そこじゃなくて。かといって、現状をだらだらやっていればいいわけじゃない。月イチのライブやって、たまにCD出してればいいよね、って感じじゃなかったんです。
- 松本
- 継続活動というかね。
- 高橋
- これ以上を目指せないんだったら、私はもう、アイドルとしては悔いが無かった。やりきった感があったから、ちゃんと女優に専念したいなって気持ちで。
- 松本
- アイドルをやりきった瞬間だったんだ。
- 高橋
- アイドルでテッペン目指そうって思ってたっけ?って考えたら、そうじゃないなと。私は女優やりたいって。
- 松本
- さっき言ってた月イチでライブをだらだらやっていけばいいっていう人たちでもないんだろうね。アイドルって。
- 高橋
- そうですね、常に成長していく…
- 松本
- 成長・変化がベースにある業界というか。
- 高橋
- そう思います。そうじゃないと多分やってる人たちに失礼だし、応援してくれる人にも失礼だから。
- 松本
- じゃ、その時点でアイドルという肩書きは終わりになったと言ってもいいわけ?
- 高橋
- 私はもういいかなって。
- 松本
- で、女優に専念する、と。去年くらい?
- 高橋
- はい、去年の末ですね。
(つづく)