今年一年振り返り①「ゼロヨンヨンの終電車2023」

毎年、年の納めに備忘録を兼ねて今年一年を振り返るブログを書き、29日か30日に俺作品を俺が表彰する完全俺企画「俺アカデミー賞」略して俺アカを発表してお正月を迎えるというルーティーンを始めてもう何年だろうか。やばい!メリークリスマス!毎日書かないと間に合わないぞ。

今年は
1月「ゼロヨンヨンの終電車」
4月「Call me Connect you」
4月「テンリロ☆インディアン」
6月「Dressing Room」
8月「ザ・コメディショーSecond」
9月「まなつの銀河にゆきのふるほし」
10月「屋根裏のバーニャカウダー」
11月「おとこの話」

の8本です。8本もあったか。劇団の30周年の年で、コロナもある程度は過ぎてゆき、少しずつ劇場にも活気が戻ったように感じた一年でした。早速振り返るぞ!

1月
feather stage
「ゼロヨンヨンの終電車2023」
シアターKASSAI

毎年書いてますがね、これ今年か〜。一年とは長いのかあっという間なのか、随分昔に感じますね。
この作品の歴史は古く、2007年に劇団で上演し、その後2018年だったかな?高橋明日香さん梅田悠さん主演のガールズ版を上演し、今回はそのガールズ版の再演です。電撃の100幕劇という映像のようなテンポでシーンが変わっていくクライムサスペンス。こんなに長く愛される作品になるとは思いませんでした。

今回の主演は澄華あまねさん。元宝塚の女優さんで初めましてでしたが、ガッツもありまじめで、とても良い女優さんだなと思いました。けどですね、本番を迎えたあたりで、私は「この人コメディが合いそうだな」と思うようになり、10月の屋根裏のバーニャカウダーでコメディ役を振ったところやはり大当たりでした!後で聞いたらジムキャリーが大好きだそうで、確かに顔の筋肉はジムキャリー味すごかった。
話戻してこの作品の役は笑い要素ゼロの超シリアス班。新宿駅ですりの犯人と間違われて新宿を逃走することとなる高校教師役です。もうひとりの主演が、千歳ゆうさんが演じた男装女子。ビジュアルは衣装も含めてとても良かったですね。

舞川みやこさんが前回ガールズ版から引き続き同じ探偵海老名凌役(ちなみにシュリクラの御堂筋海老蔵の女子版です)で、前回のダメ出しをけっこう(というかかなり正確に)覚えており、コメディパートがダメだダメだ言ってたそうです。そんな彼女と8月に「ザ・コメディショー」でご一緒することになるとは!それはまたコメディーショーの振り返りの時にじっくりと。

宇田川美樹さんが、初演からずっと悪徳刑事の香役をやっていて、今回も楽しそうでしたね。その相方の悪徳刑事黒崎に松本稽古さん。とにかく引き算の演技をずっと求めていたような気がする。
そして何と言っても舞台装置ですよ。これまで比較的大きめな劇場で上演してきたこの作品。今回はシアターKASSAIなので、さてどうやって100幕劇をやろうかなと思った時に、ついにこいつの使いどころが来たんじゃないかなと閃きました。

アクリルパネル。

コロナの始まった2020年に、どうやれば舞台が上演できるんだと考えて、アクリルパネルを舞台ツラに並べて上演しました。思い出しかない一品。苦楽を共にした相棒も、コロナ対策も少しずつ緩和され、いつしか倉庫に眠る存在となっておりました。いつか舞台美術で使って、成仏させてあげたいと思っていたのです。そうだ、この作品にぴったりだ。

そして落書きアートされた6枚のパネルを縦横無尽に組み立て動かして100の景色を作り上げました。今考えたらキャスト大変だっただろうな。でも場面転換の猛者がすごい揃っていて、演出サイドとしては助けられました。わし苦労した記憶ほぼない。

今までは新宿の街の感じや駅の感じを出すのに、段差舞台で上演してきましたが、これが正解なんじゃないかと思えるくらい良い装置でしたね。なんか廃棄されずその後も色々と使われてるっぽい。良かったね、アクリルくん。

この作品はガールズ版の時に大きく改訂し、それがとても気に入っているので、まだまだ再演されていくといいなあと思ってます。でも劇団じゃないな、どなたかPさんよろしくお願いします。

次回は
4月
劇団6番シード結成30周年記念公演
「Call me Connect you」
です。お楽しみに!

松本プロデュースvol.3「FOUR.」もよろしくね

トムコラム