今年一年を振り返っています。
9月17日〜25日
feathers stage「ショートストーリーズ」
私脚本の短編2作の上演。私は「バスケットボールダイアリーズ」の演出。「ホームセンターズピリオド」は劇団東京都鈴木区の鈴木智晴氏の演出でした。
どちらも短編の中ではとても気に入っている作品で、ホームセンターのほうは、昨年(だったかな?)扇田さん演出で上演されましたね。バスケのほうは、振り返り③の記事で書いた6バンjackNGで上演予定(演出扇田さん、主演宇田川ですげえ楽しみだった)でしたが延期となったので久々の上演でした。
このバスケットボールダイアリーズはね、えぐいハイテンションの芝居なのですよ。ずっと絶叫しながら喧嘩してるような、この座組ほとんどの方は初めてご一緒する女優さん達だったのですが、ホント大変だったと思います。
物語は、弱小実業団女子バスケチーム「だいありダイアリーズ」の試合の、ハーフタイムだけを4試合分描くというトリッキーな構成のグズグズコメディ。主人公のキャプテン陸がイカれテンションのキャラで、舞台2作目だったかな、の公野舞華さんは相当な難易度だったと思いますが、だんだんと頼もしいキャプテン感が出てくるんですよね。後にも先にもこんなトリッキーな主役ってないと思いますよ笑。完全Wキャストで、もうひとチームの陸は小見川千明さん、この方は面白い個性を持ってて、なかなかはっちゃけたキャプテンを作ってくれました。
つまり2チームあった訳ですが、通常のWチーム上演以上に、チームカラーに違いが出て面白かったですね。全然違うチームになった。マネージャー役の高宗歩未と冨永さくらさんなんてまるで違うアプローチだったし、その差を生かした演出にもしたかな。
「ホームセンターズピリオド」は盟友鈴木智晴氏の演出。直接演出してる現場を見た訳ではありませんが、ストーリーラインに丁寧で、キャストのポテンシャルを活かす演出だったのではないかと想像しました。脚本家としてとても満足です。この物語って初演した当時よりも月日を重ねて、再演を重ねて、より良くなってる気がする。作品が勝手に育っているというか。この物語のラストで、同級生で自殺願望のあった小学校教師が、実は煉炭を使って体育館で子供達を殺そうとしていたという事実がわかるのです。そしてその動機が、生徒達が先生をいじめていたということも明らかになります。文字で書くと相当えぐいですよね。でもこの告白の台詞も、初演の時よりもはるかに今日的というか、響くセリフになっていて、そういう部分もこの物語は育っているのかも知れませんね。
今年は短編づいてるんだよなあ。松本プロデュースに始まり、CUBEも、そして次の「モーニングコール屋」も。
毎年30日の夜に、今年一年の俺作品を俺が表彰する完全俺企画「俺アカデミー賞」というのをやっているのですが、今年は短編部門を作ろうかしら。
次回は10月
オハ劇「モーニングコール屋」
です。お楽しみに。