今年一年振り返り⑥「袴DE☆アンビシャス!」

今年一年を振り返っています。

7月13日〜18日
UDA☆MAP vol.11
「袴DE☆アンビシャス!」
池袋BIG TREE THEATER

リベンジの夏第一弾!
8月の12セナとこの作品は昨年公演中止となっており、2連続でリベンジ公演があるという今後も一生ないであろう(ないでほしい)ラインナップの夏を過ごしました。その第一弾。

昨年、2公演だけ上演してコロナで中止となった公演です。主催の宇田川美樹も、私も、キャストのみんなも期するものがあったと思います。全キャストが同じとはならなかったのですが、新しいキャストと共に、再び「スカッピー」に挑む日々が始まりました!

時は大正。貧乏な家の出の女学生カヲル(若林倫香)は、満月の夜に動き出した学校の銅像、杏美林ウメノ(宇田川美樹)と共に、伝説のスポーツ「スカッピー」でオリンピックを目指すが…。

といったあらすじで、まさに少年ジャンプのどスポ根もの。近年のUDA☆MAPは少年ジャンプ味が年々強くなってる気がする。という訳で劇中でその「スカッピー」というスポーツ競技をやるのです。演劇というよりスポーツ観戦というくらいガチでやりました。

スカッピーのルールを超簡単に説明すると、羽子板、薙刀、タンバリン、大きな団扇を使って紙風船を台の上にいるカナメというキーパー役に渡す。すると攻撃チャンスとなり「わっしょいわっしょい」と声が続いている間にセンターサークルで紙風船を割れば得点、というポートボールとカバディと格闘技を混ぜたようなスポーツです。

これ全部オリジナルでルールも全部私とキャスト達で作り上げたのですが(改めて考えてもすごいことですよね笑)、本当に面白い競技になっていて、サスケが陸上種目になるみたいなニュースもあったし、マジでオリンピック競技にならないかなと思っている。

これを舞台でガッツリ2試合(1公演でね)やる訳です。何が大変ってボールが紙風船なのでかなりの不確定要素がある状態で、本番の舞台上で試合をやる訳です。もちろん筋書きがあり(その段取りを覚えるのも大変なのですが)、結末は決まっているのですが、この不確定要素がかなりのライブ感とキャストの躍動感につながったと思っています。何度でも言いますが、

これは、マジで、キャストは、大変です。鬼です。
お前が書いたんや。

しかし昨年作り上げた部分も大きく、キャストはその流れをおさらいしつつ、さらにパワーアップした感がありました。もう普通にスカッピーのアスリートみたいになってた。一度、最初の試合のシーンで「みんなうますぎる」ってダメ出しをしたような気がする。ボールがえぐいくらいのテクニックで回るのよ。初めての試合って設定なのに。
それくらい、仕上がりまくりました。

だんだん各チームが本当のスポーツチームのチームワークみたいになっていくんですよね。攻撃手であるクルネ(小林亜実)やノゾミ(鶴田葵)が的確にポジションを指示したりね。前回骨折で別役になっていた稲葉麻由子も躍動しておりました。
最強敵チーム「チームデンジャラス」のリーダー、ツルギ役の松本稽古さんの無双っぷりは凄かったな。

さらに今回は吊り技(宙吊り)など演劇的演出も増やし、舞台監督さんの手は(人力であげていたので)大変なのことになりました。その舞台監督さんは千秋楽に粋な横断幕を垂らしてくれました。これは感動。ありがとうございました。


最終試合が終わる前の最後のダイジェスト演出がすごい好きなのよ。両チーム円陣で吼えてから、ここはダイジェスト演出なのでボールはある体でパフォーマンスするのですが、そのエネルギーたるや。
あと最後にツルギと生徒会長ユイ(堀有里)ががっきと握手するシーン。はい、沢山の感想に合ったように、そうです、スラダンのアレです。 

こんなにすごい熱量の舞台はなかなかないし、簡単にはやれないんじゃないかな。2年越しとなりましたが、無事終わることが出来ました。わかんないですが、4年に1度オリンピックイヤーに再演するっていうのも面白いかも知れないですね。そうやって競技人口をコツコツ増やしていこう笑。

次回は8月、
「12人の私と路地裏のセナ」
リベンジの夏第二弾です。

トムコラム