今年一年を振り返っていますよ。
4月
劇団6番シード結成30周年記念公演第一弾
「Call me Connect you〜交渉人遠山弥生〜」
六行会ホール
この作品は初演が「Call me Call you」(通称コルコル)と言って、おばあちゃん交渉人遠山弥生がダンススタジオに立て篭った青年を交渉術で救い出すという物語があり、その続編と言いますか、シーズン2と言いますか、名前はコルコネ に変わり、分かりやすく交渉人遠山弥生というサブタイトルもつけました。
脚本は結構気に入ってますね。今やれる全てを詰め込めたんじゃないかと思っています。1秒たりともタルい時間帯がなく、ずっと緊張感を持って物語が進む。そんな海外ドラマのようなホンが書きたかったのですが、うん、だいぶできたんじゃないかな。自画自賛、自作自賛。
展開としてはボニー&クライドと名乗るカップル銀行強盗が地方の小さな信用金庫を狙って入るが、逃走前に警察に見つかってしまい、立て篭ったところから物語が始まります。これは初演のコルコルでもやったのですが、テレビ中継が入って観客もさながらオンタイムで事件を追っているような雰囲気を作りました。これも初演と同じく、肝心の主人公がなかなか登場しない、登場するや否や犯人からの電話を雑に切るなど好き勝手し放題。しかし、最初のコネクトでいきなり犯人が自分から意図的に立て篭ったことを見抜きます。そして相方のボニーを誘導し、犯人側のプロファイリングにも成功します。すごいですね遠山弥生。遠山弥生を演じた宇田川美樹の雰囲気から、稽古中からもう古畑任三郎に見えてきました。その後高宗歩未が演じた銀行員美雪がクライドと共犯で、最後はクライドと美雪を交渉(説得)し、投稿へと導くラストでした。
初演もそうでしたが、今回も絶対に「突入」で解決しないと決めていました。それが最後に弥生がクライドに伝えた言葉だったのかなと思います「あなたはここにいる」何と3回も繰り返しこの言葉を言っています。宇田川さんの芝居も良かったな。感想で「loser(敗者)への賛歌」と書かれてる人がいて、とても良き言葉だなと思いました。実は高宗真犯人を隠し続けるのが本当大変で、例えば情報解禁のキャストの並びだったり、SNSでの紹介文だったり、集合写真も端っこに写ってもらったりしました。それでも「新劇団員高宗がただの銀行員で終わるわけがない」と予想した方もいたようで、これは配役予想とその裏切りの難しさですね〜。椎名くん演じる霧ノ島社長をちょっと犯人ぽくミスリードしたりしてみたんだけどね〜。
お気に入りのシーンは、弥生がライブハウスの店長をビンタするシーン。ベタですが吉田翔吾君演じる小峠刑事が言った「あの方は、民間人です」は書いてみたかった台詞です笑。
あとは、信用金庫側の緊張感ですね。小林亜実さん演じるボニーが発砲して、はらみかさん演じる銀行員が窓から飛び降りるシーン。そして後半、オオダイラ隆生演じるクライドを捕まえて手錠をかけたが、美雪がガソリンを頭から被り、高田淳さん演じる佐倉警部が「突入は中止だ!」と窓から叫ぶシーンなど。人質の皆さんは本当にぐったりしてましたね。あの芝居は疲れるよ。あとはらみかさんの飛び降りが見事で、小沢さん演じた支店長は救急車で運ばれ、石田太一君演じた津田は足を捻挫しているのに、彼女だけ無傷ということで「フィジカル強い雑魚」という言葉が生まれました笑。はらみかさんの雑魚っぷりは見事でしたね。褒めてます。今年の俺アカ助演女優賞ノミネートは間違いないですね。
そうそう、美雪がガソリンを頭からかぶるシーンは稽古場で実際に頭から(水を)かぶって稽古したりしたのですが、諸々叶わずカットになりました。その様子はメイキングに収まってるようですので、観てみてくださいね。
すみません、コルコネDVDはようやく完成し、年内発送を済ませる予定です。もう少々お待ちください!7カメの映像はすごいよ。来年上映会やりたいなあ。
この作品はまだまだシーズン3、シーズン4と重ねていきたいですね。理論上は宇田川がおばあちゃんになってもやれる訳ですし。本人は台詞覚えられるかなとか言ってましたけど。実はもうシーズン3の構想もあるのですよ。次作は弥生とその孫の新米男性刑事がお休みの日にショッピングモールで立てこもり犯に遭遇するというバディもの。タイトルも決まっていて
「Call me Chance to you」
略してコルチャンです!
面白そうでしょ?超気長に続報をお待ちください!
次回は
4月
feather stage「テンリロ☆インディアン」です。お楽しみに!